雪のバレンタインデー~首都圏は再び大雪も~
再び発達する南岸低気圧
先週末、首都圏に降った大雪は発達する南岸低気圧によるもの。
更に、上空の寒気が非常に強く、記録的な大雪となりました。
そして、この大雪から一週間を経て、再び南岸低気圧が北東進する予想です。
14日~15日にかけて、再び首都圏で大雪も
14日(金)~15日(土)にかけて、低気圧が急速に発達しながら日本付近を北東へ進む予想です。実は、この低気圧は数日前から予想されており、大雨や大雪、また暴風などをもたらすおそれがあることから、日ごとに変わる低気圧のコースや発達具合、上空の寒気の予想などを見守っている状況でした。
そして、きょう11日午後のコンピュータ予想では、これまでの雨勝ちの計算から雪の可能性が大きい方へとシフトしてきました。
その理由は、低気圧のコースがこれまでよりもやや南に計算されたことにあります。こうなると、低気圧の暖気はあまり本州上には届かずに、上空の寒気が勝るため、雪の可能性が高くなります。
それでも、8日の大雪の時点よりはやや寒気が弱まっていますが、現在の計算からは雪の可能性が大いにある寒気の強さと言えます。
ちなみに、関東の上空約1500mで-6℃以下の寒気ではほぼ雪となり、8日の大雪の場合もこの寒気に覆われていました。-3℃以下でも多くの場合雪となりますが、今回はこのレベルの寒気予想となっています。
まだ、予想がぶれている段階なので、断定的な予想はもちろん出来ませんが、もし、現在の予想通り14日(金)の午前中に沖縄のやや東、離れた所から急速に発達しつつ関東の南へ進んでくる場合、首都圏にとっては、またしても典型的な大雪コースとなってしまいます。今後の低気圧の予想や雪予報に、十分な注意が必要です。
雪の降り出しとピークは?
現段階の予想では、曜日で言うと、先日の大雪よりも半日程度早めに推移する計算です。
14日(金)の明け方には西日本で雨や雪が降り出し、首都圏では昼頃から弱い雪が計算されています。その後、夜にかけて、首都圏の平野部ではみぞれや雨の地域が増える予想となっていますが、これは先日8日の大雪の場合も同様でした。
発達する低気圧に伴う降水の場合、みぞれや雨と計算されていても、寒気の滞留や引き込みにより、予想以上に雪のまま推移してしまうことが多いものです。
降水のピークは今のところ、15日(土)の午前中だと思われますが、この時点でも雪の場合は、内陸を中心に、8日の雪に匹敵する大雪となっているおそれもありますので、十分にご注意下さい。
ちなみに、2月中旬といえば、関東地方での一番の雪の季節ではありますが、2月14日のバレンタインデー当日に東京(大手町)で雪を観測したのは、1961年以降、1990年(積雪なし)、2001年(積雪なし)、2011年(積雪2センチ)の3回のみ。意外と少ないという印象ですね。
(上図は気象庁発表資料から加工了承済み)