子どもが取り立て屋に見える日
お年玉って必要?
年齢によって大きくイメージが変わるもの、それは「お年玉」ではないでしょうか。
子どもの頃、誰もがお正月の一番の楽しみだったお年玉。しかし、大人になるにつれ、「こんな悪い日本の風習はない」と財布の中を覗きながらつぶやく人も少なくないでしょう。大人になって思うことは、子どもだという理由だけで、こちらの懐具合も考えず、当然の権利だと主張するかのように容赦なく現金を奪い取っていく姿はまさしく小さな取り立て屋。
さほど家族の役にも立たず、社会への貢献もしていない金食い虫のクセに・・・。と思いながらも出来の悪い子ほど可愛いものでついつい笑顔に騙されて渡してしまいます。
冷静に考えると一週間前には高価なクリスマスプレゼントを買ったところなのに、更なる出費は年の始めから家計を圧迫させる最大の原因といえるでしょう。
愚痴ついでに言わしてもらうなら、自分の子どもですらあげたくないのに他人の子どもにまであげないといけないこの風習はいかなるものなのか?
ただ、自分の子どもがもらったのにあげないということもできないのが世の常。それに自分が子どもの頃もお年玉を喜んでもらっていたにもかかわらず、大人になってあげないというのもなんだか後ろめたい気がします。
この際、政府に「お年玉廃止令」なるものを制定していただきたいものです。
いくらあげる?
お年玉の最大の問題は、ポチ袋にいくら入れればいいかということ。
幼稚園以下 500円〜2000円、小学生低学年で1000円〜3000円、小学生高学年で2000円〜5000円、中学生になると4000円〜10000円、そして、高校生では5000円以上あげている人が多いようです。今や、お年玉ではなくお年札、硬貨から紙幣となっています。
他より金額が低いと明らかに蔑んだ目でこちらのお財布事情を見透かして格付けしているのではないかと背筋が寒くなることも。
子どもには父と母、父方の祖父母、母方の祖父母の6つのポケットがあるといわれます。各ポケットから大量の現金が流れてくるこの時期は子どもが一番のお金持ちかもしれません。
さあ、いよいよ大人と子どものお年玉争奪戦がはじまります。見栄を張らず、断固としてベースアップだけは阻止しましょう!
お年玉の渡し方
「好きなものを買いなさい」はダメ!
「必要なことに使いなさい」と言って渡しましょう。
必要なこととは、「今の自分に必要なこと」「将来の自分に必要なこと」「自分ができる社会に必要なこと」。必要なことは何かを親子で話し合ってみませんか?