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【NHL】コーチキャリアは5チームで16年。古巣を退けてファイナル進出なるか?

加藤じろうフリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家
ダラス・スターズで指揮を執るピーター・デボア(TSN.ca)

5月18日(現地時間)に始まったイースタン・カンファレンスより一日遅れて、ウェスタン・カンファレンスのファイナルが5月19日に開幕。

勝ち上がってきたのは、ダラス・スターズベガス・ゴールデンナイツ

この対戦での注目点は、ダラス・スターズのヘッドコーチであるピーター・デボア。この2チームの対戦は、5年前の2020年、同じウェスタン・カンファレンスのファイナルの再戦となりますが、当時、デボアは、ベガス・ゴールデンナイツのヘッドコーチだったのです。

デボアが、2020年から昨年までの3年間、ヘッドコーチを務めたベガス・ゴールデンナイツですが、レギュラーシーズンは通算98勝50敗12OT負(オーバータイム)、プレイオフは2度のカンファレンス・ファイナル進出という成績を残しました。

それにもかかわらず、デボアは、シーズン終了後に、突如、チームから解任を告げられたのです。この解任に、驚いたメディアも少なくありませんでした。

しかし、解任後、彼はダラス・スターズのヘッドコーチに就任。一年目の今シーズン、チームをカンファレンス・ファイナルに導いています。

デボアのNHLでのコーチキャリアは、既に16年。

2008年に、41歳でフロリダ・パンサーズのヘッドコーチに就任。それから今年までの16年の間、5チームの指揮を執っており、優勝チームを決めるスタンレーカップ・ファイナルにも2度進出しています。

▼フロリダ・パンサーズ(2008~2010)

 →プレイオフ進出なし

▼ニュージャージー・デビルス(2011~2014・2014シーズンは途中解雇)

 →就任1年目に、スタンレーカップ・ファイナルに進出

▼サンノゼ・シャークス(2015~2019・2019シーズンは途中解雇)

 →就任1年目に、スタンレーカップ・ファイナルに進出

▼ベガス・ゴールデンナイツ(2019~2021)

 →2度のカンファレンス・ファイナル進出

▼ダラス・スターズ(2022~)※今シーズン

今シーズン、ダラス・スターズをカンファレンス・ファイナル進出に導いたことにより、デボアは、4つの異なるチームをカンファレンス・ファイナルに導いた初めてのヘッドコーチとなりました。

スタンレーカップ・ファイナルにも2度進出しているデボア。

古巣相手に、3度目のスタンレーカップ・ファイナル出場をかけて、第1戦に臨みます。

フリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家

アイスホッケーをメインに、野球、バスケットボールなど、国内外のスポーツ20競技以上の実況を、20年以上にわたって務めるフリーランスアナウンサー。なかでもアイスホッケーやパラアイスホッケー(アイススレッジホッケー)では、公式大会のオフィシャルアナウンサーも担当。また、NHL全チームのホームゲームに足を運んで、取材をした経歴を誇る。ライターとしても、1998年から日本リーグ、アジアリーグの公式プログラムに寄稿するなど、アイスホッケーの魅力を伝え続ける。人呼んで、氷上の格闘技の「語りべ」 

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