若鷹は元気!ウエスタン8連勝 攝津6回2失点
塚田3打点 斐紹が勝ち越し打
7月6日、ホークス2軍はタマスタ筑後でバファローズと対戦して快勝。6月21日から続く連勝を8に伸ばした。
【7月6日 ウエスタン・リーグ タマスタ筑後 996人】
オリックス 200000000 2
ソフトバンク 00101230× 7
<バッテリー>
【BS】齋藤鋼、●白仁田(0勝1敗)、塚田、大田――斉藤俊、赤松
【H】○攝津(3勝0敗)、巽、嘉弥真、バリオス――斐紹
<本塁打>
【BS】ボグセビック4号、ブランコ4号
<戦評>
ホークス先発の攝津は初回にソロ2発を浴びるも、1回2死から4者連続三振を奪うなど立ち直って6回を初回の2失点のみでまとめた。ウエスタンでは今季3勝無敗だ。また、バリオスが6月28日のファーム降格後初めて登板し、わずか5球で9回のマウンドを3者凡退で締めた。
打線は3回に塚田のタイムリーで反撃開始。5回の同点打も塚田。6回は斐紹のタイムリー二塁打で勝ち越しに成功し、真砂も連続適時打でたたみかけた。7回は江川の適時二塁打や釜元の犠飛などで得点を重ねた。
バファローズは初回に2番ボグセビック、4番ブランコが本塁打を放つも以降はチームに快音なし。6回以降は1人の走者も出せずに反撃の糸口すらつかめなかった。中島宏之は出場しなかった。 (了)
塚田、今季初昇格へアピール中
同じ右打者の猪本健太郎の1軍昇格に、心熱くしないわけがない。
塚田正義が2安打3打点の活躍を見せた。前日の試合でもマルチ安打を記録。今季ウエスタンではチームで釜元豪と並ぶ最多65試合に出場し、打率.288(226打数65安打)、6本塁打、25打点をマークしている。
安定した打撃を見せているが、塚田自身は当然満足していない。大卒5年目の今季は、昨年のプロ初本塁打からさらなる飛躍を誓ってスタートしていた。
「タイミングの取り方を変えたり、工夫をしています。今は1日1日必死に頑張るだけです」と静かに闘志を燃やした。
川島慶三が示した、This is プロ野球!
実戦復帰して2戦目の川島慶三がこの日も「2番セカンド」で出場。打撃では2打数2安打を記録した。前日の試合後には「これからは結果を残さないと」と話していただけに表情も朗らか。2本目の安打は一、二塁間への詰まった当たりだったが(記録は一塁内野安打)、「エンドランだったので、あれでよしです。1軍で2番に入ったら、後ろはギータや内川さん。僕は脇役。つなげばチームの得点機になる」と話した。
守備でもビッグプレーを見せた。追い上げムードの4回表、1アウト二塁。打者中村の当たりは投手攝津のすぐ脇を抜ける二遊間へのゴロだった。二塁手の川島は横っ飛びで右とにキャッチした。
流れの中で状況判断
すごいのはその後だ。二塁走者モレルの動き、さらに三塁コーチの動きも流れの中でしっかり観察していた。素早く三塁へ送球。挟まれたモレルをアウトにした。
「あれは大きかったと思います。あそこで1点入ると攝津さんも苦しくなるし、野手陣のムードも悪くなった」
さらに、言う。
「三塁コーチャーが腕を回していたらモレルはホームを狙うので、その時はホームに投げるつもりでした」
驚いた。いくらプロとはいえ前日に3か月ぶりの実戦出場し、しかもわずか1イニングしか出ていない選手のプレーである。
その場でプレーせずとも、頭でプレーしていた
「ずっとテレビで1軍の試合を見ていたし、自分を置き換えてシミュレーションをするなどしていました。その場でプレーはしていないけど、僕はプレーしてたんです。だから僕にとって3か月は決して長く感じなかったんです」
故障した選手の中には悔しくてテレビ観戦など出来ないと話すのも珍しくない。しかし、川島は「僕にそれを訊くのは愚問ですよ!」とにやりと笑った。
また、この日は3イニングのみの出場予定だったが、志願して4回まで出場した。
「それであのプレーが出た。元気なところを見せられたのはよかったです」
1軍待望論も聞こえてきそうなほど、早くも充実している。