梅雨入りしていないのに梅雨明け後みたい?暑さレベルアップ&雷雨エリアも:気象予報士解説
九州北部から関東甲信の梅雨入りが平年より遅れている中、11日は30度以上の真夏日になる地点が増え、今年一番の暑さになるところもあるでしょう。
一方、内陸を中心に広い範囲で雷雨が予想され、本州付近は暑さと雷雨という、まるで梅雨明け後のような天気傾向になりそうです。
気温が上がりやすい気圧配置
11日は高気圧が通過し、本州付近は南から高気圧に覆われる形になります。この「南から」というのが重要で、特に気温が上がりやすい気圧配置です。
予想最高気温は東京で28度、福島・長野・富山・大阪で30度、甲府・名古屋・岐阜・熊本で31度、福井・京都・佐賀で32度と、30度を超えるところも多くなりそうです。
大分の日田では33度の予想で、厳しい暑さになるでしょう(以上気象庁予報、11日1時時点)。
一方、天気は広く晴れるものの、ところどころで局地的な雷雨となるおそれ。また、沖縄・奄美では梅雨末期の大雨に警戒が必要です。
広く雷雨のおそれ
11日は地上付近で急激に気温が上がることにより、上空の寒気との温度差が開いて大気の状態が不安定になりそうです。特に内陸や山沿いを中心に積乱雲が急速に発達しやすく、晴れていても突然雨が降り出すようなことがあるでしょう。雨だけでなく雷や突風なども伴うおそれがあります。
外に出るときは、空の様子に変化がないか気をつけながら行動してください。
梅雨明け後のような天気続く
通常、6月中旬の今の時期はすでに梅雨入りしていて、曇りや雨の日が多くなる代わりに暑さは抑えられることが多いのですが、今年2024年は梅雨入りが遅れていることにより、季節先取りの暑さになってしまっています。
地上付近の気温が高いと、前述のように大気の状態が不安定になりやすく、11日のような雷雨も発生しやすくなります。
今週は特に13日頃にかけて雷雨に注意し、その後も暑さへの対策を続けてください。