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殿堂選手の息子2人に続き、二冠王の息子も同球団からメジャーデビュー

宇根夏樹ベースボール・ライター
ボー・ビシェット(トロント・ブルージェイズ) Mar 8, 2019(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 今シーズン、トロント・ブルージェイズでは、殿堂選手の息子2人がメジャーデビューを果たした。4月26日にブラディミール・ゲレーロJr.、5月24日にキャバン・ビジオがメジャーリーガーとなった。彼らはそれぞれ、ブラディミール・ゲレーロクレイグ・ビジオを父に持つ。

 そこにもう一人、殿堂入りこそしていないが、こちらもスーパースターの息子が加わった。7月29日にデビューした、ボー・ビシェットだ。彼の父であるダンテ・ビシェットは、コロラド・ロッキーズで「ブレイク・ストリート・ボンバーズ」の一人として活躍。1995年は、ともにリーグ最多の40本塁打と128打点を記録した。

 ベースボール・アメリカ、MLB.com、ベースボール・プロスペクタスが、開幕前にそれぞれ発表したプロスペクト・ランキングで、ゲレーロJr.は揃って全体1位に挙げられ、ボーは10位前後にランクインした。キャバンはいずれのランキングでも100位以内に入っていなかったが、メジャーリーグでも卓越した選球眼を発揮している。

 7月29日の試合に、ボーは遊撃手として出場し、彼の左右をキャバンとゲレーロJr.が守った。彼らがこのまま成長を続ければ、ブルージェイズの未来は――少なくとも野手陣に関しては――明るい。

 ちなみに、彼らの父たちの通算成績を合計すると、7556安打と1014本塁打、747盗塁となる。もっとも、彼らが同じチームでプレーすることはなかった。3人中2人も皆無だ。ただ、ダンテとクレイグは、1994~96年と1998年のオールスター・ゲームで、ナ・リーグのチームメイトになっている。どちらも先発出場した1996年は、クレイグの内野ゴロでダンテがホームインした。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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