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ロナルド・アクーニャは可能性ありだが、大谷翔平は無理!? 新人王の翌年にMVP受賞はリプケンら4人

宇根夏樹ベースボール・ライター
ロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)Aug 31, 2018(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)と大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)が、それぞれのリーグの新人王に選ばれた。

 来シーズン、2人のどちらかがMVPを受賞すれば、史上5人目の「新人王の翌年にMVP」となる。これまでの4人は、カル・リプケンJr.(1982~83年)、ライアン・ハワード(2005~06年)、ダスティン・ペドロイア(ボストン・レッドソックス/2007~08年)、クリス・ブライアント(シカゴ・カブス/2015~16年)だ。昨シーズンの新人王、コディ・ベリンジャー(ロサンゼルス・ドジャース)とアーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)は、今シーズンのMVP投票トップ3(ファイナリスト)に入っていない。

 もちろん、来シーズン、アクーニャと大谷が揃ってMVPに選ばれた場合は、史上5人目と6人目が一気に誕生する。ただ、「DHはMVPになれない!? これまでの受賞者はゼロ、2位も4人だけ。今年はトップ3にも入れず」で書いたとおり、DHの選手がMVPを受賞したことは、メジャーリーグ何年目かを問わず、過去に一度もない。トミー・ジョン手術を受けた大谷は、来シーズンのマウンドに上がることなく、打者に専念する。過去にいなくても可能性はゼロではないが、突出した打撃成績を残さない限り、MVPにはなれないだろう。

 なお、フレッド・リン(1975年)とイチロー(2001年)の2人は、新人王とMVPを同じ年に受賞した。

 また、新人王とサイ・ヤング賞の同年受賞は、フェルナンド・バレンズエラ(1981年)だけだ。新人王の翌年にサイ・ヤング賞を手にしたのも、ドワイト・グッデン(1984~85年)しかいない。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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