雨が多いこの季節。お家でゆっくり読書タイムで過ごすことも多いはず。

さて、どんな本を読もうかなと訪れるのにおすすめの本屋さんをご紹介します。もともと畳屋さんだった町屋の佇まいに、店主さんがセレクトした本が並ぶ『本屋とほん』昭和を感じる懐かしさ溢れる大和郡山の柳町商店街の南アーケードを入ってすぐのところにあります。

店名「とほん」に込められた思い

もともと書店勤務をされていた店主さんが、縁あって大和郡山のこの地に「本屋とほん」を開店して今年で10年。店名の「とほん」はいろんなものごとに「と、ほん」と繋がっていけたらという思いが込められています。大切に持っていたくなる本、何度も読み返したくなる本、読んで良かったと思える本をイメージして、ジャンルを問わず幅広く取り揃えているそうです。

シンプルゆえに存在感があるお店の看板。

外には遊び心のあるガチャが設置されていて、引き寄せられるように縦格子越しに見えるお店を覗いてみたくなります。

暖かな灯りの店内に、店主さん厳選の本が所狭しと並んでいます。お店のお客さんは女性が８割を占め、女性が好むような表紙のデザインが優しく柔らかい雰囲気の本を選んでいるそうです。

道路沿いの縦格子が施された窓から柔らかな日差しが差し込む入り口のコーナー。設置された金魚の水槽がしっくり馴染んでいます。

大型店のように自動的に本が入荷するシステムではなく、「本屋とほん」ではひと手間加えて店主さんが選んだ本を入荷しています。食・旅・動植物・地元奈良を題材としたものなど、テーマごとのコーナーでわかりやすく配置されています。

こちらは店主さんのこだわり、「生きる」をテーマにしたコーナー。大型店では色んなコーナーにあるものをここに集約しています。

問屋さんとの繋がりで、著者のサイン本も入手しやすいそうです。

「とほん店主がなんだか好きな本」も遠慮気味に並んでいました。

書店ではなかなかお目にかかれない「ZINE」と言われる個人や企業が自由に作成できる冊子も取り揃えています。

「本屋とほん」が編集したブックレットホン　「私と本」

「本屋とほん」が開店して10年。「本屋とほん」と関わっている22人の方から寄せられた個人的におすすめの本や読書の形が収められた文集です。

店主さんご夫婦で選んだ雑貨も並んでいます

御金魚印集めでもご紹介した「本屋とほん」の御金魚印をデザインしたグッズも並びます。大和郡山特産の金魚が本を読んでいるほっこり和む可愛いデザイン。

古い建材や端材を使って立体的に作られたしおり！

この大きさでしおり？！と目を疑いましたが、「読みかけの本を伏せて休ませてあげてください」との心温まる説明。たまにはこんな場所で休まさせてあげたら本も喜ぶのかも。本の横に置けばブックエンドにもなります。

定期的に企画展も開催

ふらっと訪れた本屋さんでの偶然の出会いもオツなものです。

企画展の中でも特に人気なのは、毎年開催される「栞展」開催前に公募され、店主さんが厳選した作家さんの栞が並びます。

毎日おすすめの本が投稿されるインスタグラムのフォロワー数は3万人以上！

コロナ禍の中でInstagramでの本の紹介に力を入れたところ、フォロワー数が増え、現在のフォロワー数が3万人以上！表紙が可愛らしく、女性が好む本が数多く紹介されていて、眺めているだけでも癒しを感じられます。店主さん自身の本屋への旅や休日に出かけたお店の紹介など楽しいInstagramでフォロワーが多いのも納得！「本屋とほん」Instagramを見て遠方から来られるお客様も多いそうです。

店主さんにおすすめの本を選んでいただきました！

自分で選ぶとどうしても本の趣向が偏りがちなので、気さくで穏やかな店主さんに本を選んでいただきました。やっぱり自分では選ばなかったであろう本でした。読むのが楽しみです！

全国的に独立個人書店が増えている！

このところ、全国的に「本屋とほん」のようなオーナーの個性を活かした独立個人書店が増えているそうです。大きな書店で圧倒される数の本から選ぶのがしんどくなり、結局買わずじまいということがよくあります。店主さんがセレクトしたぎゅっと絞った本の数なら、選びやすいですね。さらに本に詳しい店主さんと会話しながら選べば、本との距離が近くなり読書をするのも楽しくなります。

外から一歩「本屋とほん」店内に入ると、静かに本と向き合えるゆったりとした時間が流れていました。個人的にもまた訪れたい本屋さんです。ふらっと訪れて1人で本の世界にどっぷり浸るのも良し！店主さんと楽しく会話しながら本を選ぶのも良し！

皆さんも世界が広がる本との出会いがあるかもしれない『本屋とほん』にぜひお出かけくださいね！