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AmazonのAIスピーカーEchoDotは『スキル』が魅力

神田敏晶ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント
すでに音声アプリの『スキル』が250種類以上のAlexaプラットフォーム

KNNポール神田です!

ついに日本で、招待販売開始(2017年11月15日発送)となった、AmazonのAIスピーカー『Echo Dot』。さっそく知人の招待分を譲渡してもらいセットアップしてみた。…というのは、amazonから招待されないと購買できないという販売システムになっているからだ。まだ、購入希望者への招待メールはあまり届いていない。

知人にわけてもらったAmazon Echo Dot そのまま家に変えるまで待ちきれずタリーズの無料Wi-Fiで設定してみたが公共Wi-Fiだと設定が大変で、自らのテザリング環境でテストしてみた。

facebook liveで生配信

設定はすべて『Amazon Alexa』のアプリをダウンロードしてから行う。Google Home との一番の違いは、サードパーティーの各社から提供される『スキル』と呼ばれる音声ナビゲーションのアプリの圧倒的な多さだ。Google Homeは、SDKなどを整備し、スタートしはじめたが、すでにAmazon の場合は、各企業の『スキル』が一斉に公開され、実際に稼働している。

ニュース系の『スキル』を試してみた

ニュースの『スキル』をいろいろ設定できる 出典:Amazon Alexaアプリより
ニュースの『スキル』をいろいろ設定できる 出典:Amazon Alexaアプリより

ニュース系の『スキル』を色々と『Amazon Alexa』経由でインストールしてみたが、やはり、聞きやすいのは、人工音声ではない、肉声のニュースだ。フラッシュニュースという形態で、NHKラジオニュースやヤフーなどのニュースも音声版で聞く事ができる。日経電子版のニュースは、Google Home経由は、ラジオ日経バージョンだが、EchoDot経由は人工音声版だ。人工音声ニュースは、じっくり集中して聞くには遜色のない日本語になってはいるが、ながら聞きをするには、時々聞き取れなくストレスに感じることがある。しかし、何か掃除や料理をしながらでもニュースが聞けるという環境は、声でインターネットにアクセスしている感がある。

Amazon Alexaの『スキル』は現在265以上

日産リーフの充電状態も音声でわかる『スキル』出典:Amazon Alexa
日産リーフの充電状態も音声でわかる『スキル』出典:Amazon Alexa

Echo Dotを購入して驚くのはこの『スキル』の多さだ。現在の『スキル』は265種類以上あるそうだ。

これらをテストするだけでも相当、楽しめそうだ。いや、チョイスしてもらって使えるものだけ使いたい。

ユニークなのが、日産のリーフの充電状況を教えてくれたり、お掃除ロボットのルンバを音声で操作できるという『スキル』だ。ニュースやタイマーを音声でコントロールするだけでなく、音声でいろんな操作が可能となっている。また、銀行口座の現金残高などもパスコードを音声でしゃべると残高を教えてくれる。

今までのスマートフォンを手に持ち、老眼鏡を手に取り、アプリを開き、なにかをするのではなく、音声で語るだけでサービスが提供されるのは、かなり未来のある暮らしを先取りしている気分になる。

また、『Alexa Skills Kit』で『スキル』の開発が可能となる。

https://developer.amazon.com/ja/alexa-skills-kit

音声で『ルンバ』にお掃除をお願いできる 出典:Amazon Alexa
音声で『ルンバ』にお掃除をお願いできる 出典:Amazon Alexa

音声ですき家の牛丼も注文できる!?

すき家の牛丼も一つからAlexaで注文できる 出典:ゼンショーHDのスキル
すき家の牛丼も一つからAlexaで注文できる 出典:ゼンショーHDのスキル

ユニークな『スキル』は、ECの分野でも、注文業務を簡素化してくれそうだ。現在は、まだ始まったばかりで操作する側も「はい」か「いいえ」で答えないとすんなりとオーダーできない。

だけど、今後はとても便利になりそうだ。何事も経験してAIが賢くなれば変化することだろう。

「Alexa,YouTubeをかけて」というとamazonで関連書籍を一発で注文できてしまう(汗)
「Alexa,YouTubeをかけて」というとamazonで関連書籍を一発で注文できてしまう(汗)

また、GoogleのYouTubeをダメ元で、「Alexa、YouTubeかけて」とオーダーすると、YouTubeの書籍をいくつか紹介された。「注文しますか?」と聞かれ「はい!」と答えると、しっかりとamazonにオーダーされていた。すぐにキャンセル!

このショッピングの注文機能は、オフにしておかないと、子供が間違ってなんでも「はい!」というだけでオーダーされてしまう恐れがある。

AmazonがAIスピーカーでもたらすサービスのプラットフォーム化

まだ、EchoDotと話し始めてから、24時間以内だが、AIスピーカーによって、音声のオーダーはとても便利に感じる。スマートフォンを持たないでハンズフリーで、オーダーできるのだ。ニュースから銀行口座の残高、そして、『スキル』によるオーダーや注文。IoTの音声コントロール。これは今までAmazonが販売していなかったサービス分野の販売をも示唆している。誰がどのタイミングで何をオーダーしたのかもAI学習することができる。amazonのレコメンドエンジンが、さらなるオーダーのレコメンドを音声でおこなってくることだろう。

これはGoogle homeの広告媒体開発を主体とした音声アプローチよりも、より直接的な販売プラットフォームになりそうだ。

Echo Dotは外部のBluetoothスピーカーなどにもペアリングすることができる。音楽主体ならば、スピーカーはBlouetooth搭載スピーカーの選択肢から選ぶことができる。ミニジャックもあるのでヘッドフォンも直接使える。

ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント

1961年神戸市生まれ。ワインのマーケティング業を経て、コンピュータ雑誌の出版とDTP普及に携わる。1995年よりビデオストリーミングによる個人放送「KandaNewsNetwork」を運営開始。世界全体を取材対象に駆け回る。ITに関わるSNS、経済、ファイナンスなども取材対象。早稲田大学大学院、関西大学総合情報学部、サイバー大学で非常勤講師を歴任。著書に『Web2.0でビジネスが変わる』『YouTube革命』『Twiter革命』『Web3.0型社会』等。2020年よりクアラルンプールから沖縄県やんばるへ移住。メディア出演、コンサル、取材、執筆、書評の依頼 などは0980-59-5058まで

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