「バッシュ・ブラザーズ」として一世を風靡したカンセコが再びホームランを量産する日
3月9日、テキサス・レンジャーズ傘下のAA球団、フリスコ・ラフライダーズがプロモーションのスケジュールを発表した。
今シーズンのテーマは1980年代らしい。
6月24日は映画「トップガン」、7月8日はゲームボーイ、7月29日は映画「ゴーストバスターズ」をそれぞれテーマにしたジャージを着て、選手たちがプレーする(他のテーマのジャージを着る日も存在する)。
また、ゲストが登場する日もある。6月4日はホゼ・カンセコ、6月17日はエリック・エストラーダ、7月29日はアーニー・ハドソンがやってくる。
カンセコは今やステロイド・ユーザーとして名が通っているが、かつてはマーク・マグワイア(現サンディエゴ・パドレス・ベンチコーチ)とともに「バッシュ・ブラザーズ」として鳴らし、人気も博した。本塁打王のタイトルを2度獲得し、通算では462本塁打を放っている。
エストラーダはトロント・ブルージェイズのマルコ・エストラーダとは関係ない。TVシリーズ「白バイ野郎ジョン&パンチ」のパンチだ。アーニー・ハドソンはその日付からわかるとおり、「ゴーストバスターズ」に出演している。
6月4日は「ホゼ・カンセコ・ホームラン・チャレンジ」と銘打ってあり、カンセコが地元の名士たちとソフトボールあるいはベースボールで本塁打競争をするという。ラフライダーズのリリースには「カンセコは622フィートのソフトボール世界最長ホームラン記録保持者だと主張している!」と書いてある。622フィートは約189.6mだ。
「バッシュ・ブラザーズ」の相棒がメジャーリーグでコーチをしているのに対し、マイナーリーグのプロモーション・イベントのゲストというのは、選手当時の姿を目にしているだけに少し哀しい気もするが、まあ、元気なのだからよしとすべきか。
それにしても、パンチはともかく、どうせなら「ゴーストバスターズ」のプロモーション・イベントにはダン・エイクロイドを呼んでほしかった。
「バッシュ・ブラザーズ」には有名なポスターがある。オークランド・コロシアムに乗り入れたパトカーの前で、黒のスーツとネクタイ、帽子で決めた2人が巨大なバットを手にしているものだ。そう、このポスターは、エイクロイドがジョン・ベルーシと演じた映画「ブルース・ブラザーズ」にちなんでいる。
「ブルース・ブラザーズ」に当てはめるとすれば、カンセコはエルウッド(エイクロイド)よりもジェイク(ベルーシ)だろう。33歳の若さで逝ったベルーシの死因は、他ならぬクスリだ。付け加えるなら、マグワイアもエイクロイドも、当時はスリムだった。