ウクライナ軍、ロシア軍の神風ドローン対策で自走榴弾砲をフェンス(金網)で防衛
2023年9月にロシア軍の神風ドローンから防御するためにフェンス(金網)で囲まれたウクライナ軍の自走榴弾砲の写真が公開されていた。
ウクライナ軍、ロシア軍ともに、標的に突っ込んでくる神風ドローンの攻撃を防御するためにプラスチックやビニールのネット(網)やフェンス(金網)などを戦車や大砲、軍事施設の上に張っている。神風ドローンが標的の戦車や大砲に突っ込んできてもネット(網)にぶつかって戦車などを防衛している。
攻撃ドローンからの防衛用のネット(網)は手作りのものがほとんどだが効果があり、神風ドローンからの攻撃と爆発を防いでいる。ウクライナ市民がボランティアでネット(網)作りを行って戦前に送っているものも多い。だが、全ての神風ドローンの攻撃を防衛できるわけではなく、ネット(網)を突破して戦車や大砲を破壊してしまうことも多い。
ネット(網)は戦車などが移動しやすいように簡単に取り付け、取り外しができるものが多い。今回公開されたような自走榴弾砲の周囲を完璧に防御するようなフェンス(金網)を張り巡らしているのは珍しい。動物園の檻(おり)のようである。さらにフェンス(金網)の周りは木の枝などでカモフラージュしている。
ロシア軍はイラン製軍事ドローン「シャハド136」とロシア製「Lancet」という神風ドローンでウクライナ軍の戦車などの軍事施設や民間インフラに突っ込んでいき爆発させている。今回の自走榴弾砲のフェンス(金網)は主に「Lancet」からの防衛を目的としているようだ。たしかに過去にも何回かロシア軍の神風ドローン「Lancet」によってフェンスやネットが破壊されてウクライナ軍の軍事設備が破壊されたことが報じられていた。
ネット(網)での防衛は戦車や大砲などだけではなく、塹壕の上などにも張って防衛をしている。神風ドローンだけでなく小型民生品ドローンからの爆弾投下からの防衛にも貢献している。
▼フェンス(金網)で周囲を防御しているウクライナ軍の自走榴弾砲
▼ロシア軍の神風ドローン「Lancet」に破壊されたフェンス(2023年4月)
▼木の間に吊るした簡易なネット(網)で榴弾砲を防衛(2023年2月)