五輪代表に呼ばれたら面白い新鋭Jリーガーセブン
昨日のA代表に続き、本日は東京五輪に向けたU-24代表のメンバー発表が行われます。森保一監督の意向によりA代表の主力であるDF冨安健洋をのぞく東京五輪世代がU-24代表に回るため、順当なら前田大然(横浜F・マリノス)や三笘薫(川崎フロンターレ)もこちらのメンバーに選ばれることが予想されます。
またA代表と同じく欧州組で招集できない選手がいると見られ、ガンバ大阪の若手もA代表と同じく選外になる可能性が高いです。またU-24世代はJ2にも多くの楽しみなタレントがいるものの、代表期間中に公式戦があります。ただ、本番直前までここしかタイミングが無いので、実際どう判断されるかは分かりません。
そうした事情の中で、年末の候補合宿に招集されたメンバーに来日可能な欧州組、その時は招集できなかった川崎フロンターレの選手も有力ですが、未招集の選手でも多くのタレントがいます。今回は本番までの伸びしろも含め、選ばれたら面白い未招集のタレント7人をJ1からピックアップします。
なお直近の怪我が報告される小柏剛(北海道コンサドーレ札幌)や松岡大起(サガン鳥栖)は大事をとって対象外とします。高校生ながら好調の鳥栖で全試合に先発出場している中野伸哉(サガン鳥栖)も興味深いというところに留めておきますが、選手層の厚くない左サイドバックでもあり、実力的に選ばれる資格はあると思います。
伊藤敦樹(浦和レッズ)
デュエルの強さと高い戦術眼を持ち、大卒ルーキーながらリカルド新体制の浦和で開幕スタメンに抜擢されて、同じU-24世代の金子大毅としのぎを削っている。182cmとサイズに恵まれ、センターバックもこなすことから最終メンバーが18人の本番を見据えると滑り込む余地のあるタレントだ。
中野小次郎(北海道コンサドーレ札幌)
浦和戦では今季のリーグ初出場でA代表にも選ばれた西川周作を向こうに回し、ビッグセーブ、安定したカバーリングなどで無失点を支えた。大迫、沖、波多野、谷、オビなど代表経験のあるU-24世代がひしめく中で、今回の招集の可能性は限りなく低い。しかし、2mながら機敏性もあるなど、ポテンシャルは世代でもスペシャル。試合を重ねるごとに目に見えて成長しており、立ち居振る舞いも堂々としている。札幌では菅野という実力者を相手にポジションを争っており、本当の意味で打ち勝てば代表も見えてくる。
林大地(サガン鳥栖)
昨シーズン9得点、年末の五輪候補合宿に呼ばれてもおかしくない実績だが、逆に代表に対する飢餓感が高まっていることが良い方に向いている部分もある。開幕戦のPKだけにとどまっていたが、前節の柏レイソル戦で2ゴールを記録。鋭い裏抜けからのフィニッシュを得意としているが、仕掛けやクロスに飛び込む形など、とにかくゴールに向かう姿勢が良い。選ばれれば”盟友”田中駿太(札幌)とのホットラインも注目だ。
荒木遼太郎(鹿島アントラーズ)
A代表の方でも名前をあげたが結局、選ばれなかったのでU-24未招集のタレントとしてこちらにもあげる。左右のサイドハーフ、セカンドトップ、ボランチとこなすマルチロールでありながらスペシャリティも備えるタレントだ。相手陣内の高い位置で見せる攻撃センス、瞬間的なアイデアなど、最後の崩しを演出できる存在として評価されると面白い。3ー4ー2ー1ならシャドーとして新境地を開拓か。
西尾隆矢(セレッソ大阪)
荒木と同じ本来のU-20世代だが、全体的に伸び悩んでいる選手の多いセンターバックのポジションで、一気にジャンプアップしてもおかしくない。守備の対応ミスが少なく集中力が高い。そして攻撃の生命線となるビルドアップも安定している。瀬古歩夢とのセレッソコンビがU-24代表で実現しても決しておかしくはない。
山川哲史(ヴィッセル神戸)
A代表に選ばれたGK前川黛也とともに、昨年のACLで大きく成長した一人。筑波大学では三笘薫の同期であり、前節の直接対決では誰より知り尽くしているアタッカーを封じ込めた。もともとセンターバックが本職で、186cmの長身をサイドのエアバトルやファーのクロス対応、セットプレーでも発揮できることは心強い。ビルドアップや攻め上がりも日進月歩で質を高める。やはりバックラインならどこでもできるマルチ性はありがたい。
垣田裕暉(徳島ヴォルティス)
鹿島アントラーズでのトップ昇格からツエーゲン金沢で3年間、徳島ヴォルティスでレンタル2年目を迎えている。昨シーズンはJ2ながら17得点をあげた。187cmの恵まれた体をフィニッシュで前面に押し出すシーンもあるが、ポストプレーは柔軟で、周りを使うこともできる。上田綺世(鹿島)が怪我、小川航基(磐田)がなかなか苦しんでいる中で、大型FWとして台頭してくるとかなり面白い。