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ダルビッシュも前田も菊池も5イニング1失点。被安打3本も共通。ただし、結果は三者三様

宇根夏樹ベースボール・ライター
菊池雄星(トロント・ブルージェイズ)Apr 4, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 4月4日、3人の日本人投手が、それぞれ違う球場の先発マウンドに上がった。ダルビッシュ有(サンディエゴ・パドレス)はペトコ・パーク、前田健太(ミネソタ・ツインズ)はローンデポ・パーク、菊池雄星(トロント・ブルージェイズ)はコーフマン・スタジアムで投げた。

 ダルビッシュと菊池は、5イニングで降板した。前田は、6イニング目も続投したが、先頭打者にシングル・ヒットを打たれたところで交代したので、イニングは5.0だ。3人とも、失点と自責点は1。いずれもシーズン初登板なので、防御率はともに1.80。さらに、被安打3本も共通する。

 ただ、菊池は白星を手にし、前田は黒星を喫した。ダルビッシュには、白星も黒星もつかなかった。現時点のシーズン勝敗は、それぞれ、1勝0敗、0勝1敗、0勝0敗だ。

 菊池が降板した時点のスコアは2対1。4人のリリーバーが計4イニングを封じ、ブルージェイズは4対1で勝利を収めた。前田は、0対1で降板。ツインズのリリーバー2人は得点を許さなかったが、前年のサイ・ヤング賞投手、サンディ・アルカンタラ(マイアミ・マーリンズ)に完封され、スコアは動かずに終わった。ダルビッシュの場合、6回表を迎えた時点では、パドレスが5対1とリードしていたものの、そこから逆転され、6対8で敗れた。

 彼らの他にあと1人、この日がシーズン初登板で、5イニングあるいは5.0イニングを投げて1失点にとどめ、チームは勝ち、自身には白星も黒星もつかなかった先発投手がいれば、日本人投手ではなくても、全パターンの網羅(?)だ。けれども、そういう投手は見当たらなかった。

 この日、メジャーデビューしたディラン・ドッド(アトランタ・ブレーブス)は、5イニングを投げて1失点(自責点1)だったが、白星を手にしたので、菊池と同じパターンだ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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