ミンクから人へ新型コロナが感染か 「動物由来感染症」で日本から消えたペットとは?
5月26日に世界保健機関(WHO)が、オランダのミンクが人に新型コロナウイルスを感染させた可能性があると発表しました。人から動物へ新型コロナが感染したという報告はありましたが、動物から人へは、初めてのことです。
コロナ禍で動物から人に感染する病気に敏感になっています。以前から、動物から人へ感染する病気はあったのです。それは、動物由来感染症と呼ばれていますが、感染症を引き起こすリスクが高いため、いまでは日本ではペットとして見られなくなった動物を知っていますか?
いま 日本でペットとして見かけなくなった動物とは?
プレーリードッグです。
2003年(平成15年)3月から、輸入禁止になりました(日本で繁殖されたものはOKです。動物園にいるのは日本で産まれたものです)。
なぜ、プレーリードッグが輸入禁止になったか?
プレーリードッグは、ペスト菌を持っている可能性があるので、感染症法に基づき、輸入禁止になっています。
プレーリードッグとは?
・北米に生息(日本にいまいるのは、日本で繁殖したもの)しています。
・げっ歯類(ネズミの仲間です)です。
・草原(プレーリー)に穴を掘って巣を作ります。
・群れで生活します。
・犬のようにキャンキャン鳴くので、草原の犬という意味でプレーリードッグと呼ばれています。
・プレーリードッグはペストに対し極めて感受性が高く、感染すると死亡率は99%以上とされています。
動物由来感染症とは
・動物由来感染症とは動物から人に感染する病気の総称です。
・人と動物に共通する感染症(Zoonosis:ズーノーシス)は、日本では、「人獣共通感染症」や人と動物の共通感染症ともいわれます。
・WHOでは、ズーノーシスを「脊椎動物と人の間で自然に移行するすべての病気または感染(動物等では病気にならない場合もある)」と定義しています。
・世界では従来知られていなかった新しい感染症が次々と見つかっています。
まとめ
動物が好きな人は、野生動物であっても飼ってみたいと思う人もいるかもしれません。
しかし、動物には、動物由来感染症というものがあり、病気を人にうつすこともあります。安易に動物を飼うのではなく、その辺りは、科学的な知識をしっかり持ちましょうね。そして、わからないことがあれば、かかりつけの獣医師に尋ねてください。いまはコロナ禍なので感染症は時代とともに変化することを私たちは身をもって体験しています。その都度、正しいところから知識を得てバージョンアップしてくださいね。
参考サイト