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いよいよ週末公開「劇場版 呪術廻戦 0」はどんなお話?初見でも大丈夫?

小新井涼アニメウォッチャー
「劇場版 呪術廻戦 0」公開記念展示in新千歳空港(筆者撮影)

アニメ映画「劇場版呪術廻戦0」が、いよいよ今週末12月24日から公開されます。

昨年のテレビシリーズ放送以降、幅広い展開を続ける「呪術廻戦」。

作品自体はみたことがなくても、コンビニやスーパー、果ては飲食店やドラッグストアなどで、タイトルやキャラクターをみかけたことがある人も多いはず。

せっかくならこれを機に劇場版からみてみようかなという方や、テレビシリーズも面白かったし劇場版も気になるという方もいることでしょう。

「劇場版 呪術廻戦 0」公開記念展示in新千歳空港(筆者撮影)
「劇場版 呪術廻戦 0」公開記念展示in新千歳空港(筆者撮影)

しかしテレビシリーズを経ての劇場版であることや、みたことのないキャラクターを中心に、知っているキャラクターですらどこか違う雰囲気で描かれたビジュアルをみて『やっぱり予習した方が…』『初見でも大丈夫?』と、少し不安に思った人もいるかもしれません。

一体本作はどういったお話で、それはテレビシリーズや原作を知らない人がみても楽しめる内容なのでしょうか。

■「劇場版 呪術廻戦0」とは

「呪術廻戦」は、”呪い”が日常に潜み、人を死へと導いている現代の日本を舞台に、その呪いを”同じ呪いで祓う人々”の戦いを描いたダークアクションファンタジーです。

とある出来事から”呪いの王”をその身に宿してしまった高校生の主人公が、対呪い専門機関の学校・都立呪術高専に編入し、呪いと人間の命運を巡る壮絶な戦いに身を投じていく物語が、テレビシリーズでも描かれてきました。

しかし今回の「劇場版 呪術廻戦0」は、そのテレビシリーズの続きでもオリジナルエピソードでもなく、時系列としては前日譚にあたる物語。

しかもその前日譚も、本編「呪術廻戦」の主人公の過去ではなく、彼が都立呪術高専に編入する前に起きた、テレビシリーズではほぼ未登場の彼の先輩にまつわる物語ということで、何と「呪術廻戦」本編の主人公達は基本登場しません

本作にも登場する、テレビシリーズにも登場していたキャラのみた目がどこか違うのもそのためで、テレビシリーズに至る前の彼ら彼女らの姿が描かれているのです※。

そのため公開後しばらくは『「呪術廻戦」の映画やってる!』と何の前情報もなく鑑賞したら『あれ、主人公出てこない…?』と驚いた、なんて人も少なからずみかけることになるかもしれません。

※「劇場版 呪術廻戦0」は、原作の「呪術廻戦」連載前に描かれた本作のプロトタイプでもある「東京都立呪術高等専門学校」の映像化でもあるため、「呪術廻戦」が生まれる前の彼ら彼女らのキャラクタービジュアルが反映されている形でもある

■予習は必要?初見でも楽しめる?

ではやっぱり本作の鑑賞には予習が必要だったり、いきなり初見で鑑賞するにはハードルが高いのかというと、決してそうではありません。

それどころか、本作で初めて「呪術廻戦」シリーズに触れる人にも、テレビシリーズ“は”みたという人にも、予習無しで楽しめて、さらに今後の「呪術廻戦」本編をより深く楽しめるようになるという、むしろ本作が気になるならここで見送る手はない作品なのです。

本作の主人公となる“テレビシリーズではほぼ未登場の先輩”は、本編「呪術廻戦」の主人公と同様、何も知らない状態から都立呪術高専に足を踏み入れるので、本作初見の人も、彼と共に、徐々に呪いにまつわる世界観を知っていくことができます。

また前日譚ということで、劇場版鑑賞後にその続きとなるテレビシリーズを視聴し始めるための、「呪術廻戦」シリーズの入り口としても最適な作品です。

テレビシリーズはみたという人にも、お馴染みのあのキャラクター達のみたことのない一面を知ることで、もう一度テレビシリーズをみた時にまた違った発見があったり、本作で描かれる事件を知っておくことで、今後テレビシリーズで描かれていくエピソードを、より濃厚に、多角的に堪能できるようにもなると思います。

そしてなにより、その物語を、テレビシリーズの時でさえ目が追い付かなかったほどの迫力のアクションと美しい映像と共に大画面で味わえる贅沢なチャンス。少しでも「呪術廻戦」が気になるという人には、この劇場版はやはり見逃す要素はないと思います。

いつみても面白いとは思いますが、12月24日にみることでより味わい深くもなる本作。

『クリスマスイブに呪いの話は…』と、怖がる人もいるかもしれませんが、本作は呪いになるくらいの純愛が描かれた作品でもあるということで、実は聖なる夜に引けを取らないロマンチックな一面もあったりします。

それでなくとも、年末年始の冬休みシーズンにかけての盛り上がりが予想される注目作です。迷っているようでしたらこの週末以降、ぜひ劇場に足を運んでみてはいかがでしょうか。

アニメウォッチャー

北海道大学大学院国際広報メディア・観光学院博士課程在籍。 KDエンタテインメント所属。 毎週約100本以上(再放送、配信含む)の全アニメを視聴し、全番組の感想をブログに掲載する活動を約5年前から継続しつつ、学術的な観点からアニメについて考察、研究している。 まんたんウェブやアニメ誌などでコラム連載や番組コメンテーターとして出演する傍ら、アニメ情報の監修で番組制作にも参加し、アニメビジネスのプランナーとしても活動中。

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