きょうは大阪市中央区の御堂筋沿いにある大阪ガスの本社ビル、通称「ガスビル」を撮ってみました。

今月7日に大阪ガスは、ガスビルの西側にある現在の駐車場の土地に33階建ての高層ビルを建設。そこに本社機能を移転するなどの発表を行いました。

【関連リンク】ガスビル西側での複合ビル開発とガスビルのリノベーションについて（「平野町四丁目地区」計画案の概要お知らせ）

ガスビルは、ほとんどの部分を保存し、賃貸オフィスなどとして、引き続き使われるそうです。新しいビルは2024年に着工。工事が完了するころの2027年にガスビルを改修して、2031年に全体の工事を完成させる予定だそうです

私は今から5年ほど前に、ネットニュースのレポーターとしてこのガスビルについて取材させていただきました。その時の取材メモを見返すと、このビルは1933年に、約3年かけて建てられたそうです。

御堂筋ができたのが1937年とのことで、御堂筋ができる前からこの場所に存在していたんですね！！

太平洋戦争の時は、空襲に備えてガスビルの外壁を真っ黒に塗装。1945年3月の大阪大空襲の際には7階と8階の一部で被害が生じたそうですが、戦火を耐えぬいたそうです。こうした様々な出来事を乗り越え、2003年には国の登録有形文化財に登録されました。

大阪ガスが発表した今回の高層ビル建設の資料によると、総事業費は500億円以上だとか。すごい工事になりそうですね。

私は以前、8階にある「ガスビル食堂」も取材させていただきました。こちらは食堂という名ですが、社員が使う施設ではない、高級感あふれるレストランです。

しかし、創業の時から営業しているというから、これもすごい話ですね。創業当時から変わらないビーフカレーや、デミグラスソースとマッシュポテトでアレンジされた料理「ムーサカ」などは絶品で、あの味は忘れられません。

こちらのガスビル食堂は、残されるとお聞きしてホッとしました。

御堂筋沿いもここ10年だけでもずいぶん景色が変わってきました。けど、このガスビルはいつまでも変わらず、そのままでいてほしいと思いながら、今日もシャッターを切りました。