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KO決着に終わった"2敗26歳同士"のバトル

林壮一ノンフィクションライター/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
ProBox TV

 フロリダ州プラントシティーで催されたスーパーバンタム級10回戦、フランクリン・ゴンザレスvs.サウル・サンチェスは、ProBox TVのボクシングライブ中継「Wednesday Night Fights」でライブ配信された。

 27戦25勝(25KO)2敗のハードパンチャー、ゴンザレスと、過去に元WBOラティーノ、WBAフェデセントロ・バンタム級タイトルを獲得した18勝(11KO)2敗のサンチェスは共に26歳で、これ以上黒星を喫する訳にはいかない意地があった。

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 このカードが発表された時から、ProBox TVはベネズエラ人であるゴンザレスを主役に、米国人のサンチェスは斬られ役として扱う雰囲気が漂っていた。

 プロデビュー以来25連勝、しかも全てKO勝ちを飾ってきたゴンザレスは、ここ2試合スプリットディシジョンで敗れていたが、かつての勢いを取り戻すお膳立てをしているかのようだった。

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 しかし、サンチェスは咬ませ犬ではなかった。4ラウンドに入ると差がつき始める。1分40秒、サンチェスがゴンザレスを下がらせ、力を込めた連打にゴンザレスはダメージを蓄積させる。

 同4ラウンド終了時、ゴンザレスも右ストレートで応戦したものの、サンチェスの左がアゴにクリーンヒット。

 翌5ラウンドは一進一退の攻防が続くが、終盤にサンチェスのカウンターがゴンザレスのアゴを捉える。

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 そして第6ラウンド1分、サンチェスのボディから顔面への返しのコンビネーションを浴びたゴンザレスがダウン。その10秒後、更に30秒後にもボディブローを喰らったゴンザレスがキャンバスに沈み、試合は終了した。

 ProBox TVは今後、勝者サンチェスとどんな契約を結ぶのだろうかーー。

ノンフィクションライター/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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