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春嵐&花嵐がゆっくりと通過へ、警報級の大雨にも要注意

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
予想天気図など(ウェザーマップ)

タイトル画像にある通り、あす5日(水)は前線を伴った低気圧が朝鮮半島付近へ進み、これらに向かって南からは暖かく湿った空気が集中的に流れ込んでくるでしょう。このため、雨雲が発達し、南風も強まるため、春嵐の状態となりそうです。

この低気圧や前線の動きが遅いため、7日(金)にかけて、ゆっくりと春嵐が日本付近を通過していく見込みです。

あす5日(水)は西日本から荒天、花嵐に

雨や風の予想(ウェザーマップ)
雨や風の予想(ウェザーマップ)

低気圧や前線の影響で、あす5日(水)朝は九州から雨が降り出し、昼前から夕方にかけて、中国や四国へ広がり、夜は近畿でも雨となるでしょう。九州や四国を中心に、雷を伴った激しい雨の降るおそれがあり、南風も強まりそうです。

西日本の桜は満開から1週間前後の所が多く、まだなんとか持ちこたえている所もありますが、あす5日(水)からの雨や風で、多くの所で散り急ぎ桜となるでしょう。まさに桜吹雪、花嵐となりそうです。(ウェザーマップの桜情報

あさって6日(木)は東~北日本でも荒天か

雨や風の予想(ウェザーマップ)
雨や風の予想(ウェザーマップ)

あさって6日(木)は雨雲が一旦ばらけたような状態となりますが、それでも引き続き、九州などでは激しい雨の降るおそれがあり、北海道でも午後はまとまった雨で、南風が強まりそうです。

関東でも湿った暖かな空気の影響で、晴れ間があったり、にわか雨があったり、不安定な天気で、沿岸部を中心に南風が強まるでしょう。

南風で気温が上がるため、東日本の桜は散り急ぐ一方、桜前線が北上している東北北部の桜は一層咲き誇り、観測史上最早で満開となる所も多くなりそうです。

7日(金)は東海や関東などで、荒天がピークに

雨や風の予想(ウェザーマップ)
雨や風の予想(ウェザーマップ)

7日(金)になると、雨雲が本州付近でまとまり、激しい雨を降らせながら東進するでしょう。西日本の雨は昼頃には峠を越えてきますが、東海や関東は夕方から夜にかけて雨や風が強まり、荒天がピークとなるでしょう。

警報級の大雨のおそれも

72時間の予想降水量(ウェザーマップ)
72時間の予想降水量(ウェザーマップ)

コンピュータによる7日(金)午後3時までの72時間の予想降水量は上図の通りです。

湿った暖かな空気がぶつかる太平洋側を中心に雨量が増える予想で、特に静岡や岐阜、和歌山や高知など、東海から四国にかけて、150ミリ以上の紫色の地域が出現し、局地的に200ミリ以上の大雨も計算されています。

7日(金)は気象庁から静岡岐阜鹿児島に、警報級の大雨となるおそれがある時に出される、早期注意情報(警報級の可能性)の[中]が発表されており、大雨に対する意識を高める必要があります。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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