【きょうだい子育て】毎日けんかばかり!子どもの気持ちと対応方法を幼児教育講師が解説!
幼児教育講師のTERUです。
日々の子育て本当にお疲れ様です!
今日は、おそらくきょうだい子育てをされている方の多くが悩まれている『上の子が下の子をいじめる・叩く・意地悪する問題』をテーマにお話しします。
上の子が下の子に意地悪や手を出してしまう理由
まず大前提ですが、こういった下の子に意地悪してしまうというのは時期的なものもあります。
ですから、絶対にその時に改善させないといけない!と意気込みすぎないことも大事です。
では、まず全体像ですが
大体が次の4つのどれか、もしくは複数のことが原因で、結果として下の子に意地悪をしてしまったりということが多いです。
①下の子への嫉妬
②注目されたい!
③自分の気持ちをどう表現したらいいかわからない
④譲り合いの心が育まれていない
なので、ここからはこの4つの原因に対してそれぞれ親ができることをご紹介していきます。
完全に原因を理解するのは難しいですから、そこまで深く考えず今回の対応でできそうなものがあれば試してみるといった感じで気楽に考えてみてください。
①下の子への嫉妬
まずはこれが理由で下の子へ意地悪などをしてしまう子は多いと感じます。
下の子が生まれると、今までは独り占めしていたお母さんが、下の子ばかりにつきっきりになり、それに嫉妬を感じてしまったり、親としては上の子も優先しているつもりなのに、本人としてはどうしても下の子が優先されていると感じてしまうことはあります。
これは正直完全に上の子が納得がいく対応というのは難しいですが、できることとすれば、
1)上の子とだけの時間を作ってあげる
1日の中で、ご家族の方にも協力してもらい、上の子を膝に乗せて絵本を読んであげたり、さらに上の年齢の子であれば、シンプルに2人でお話しする時間を作ったりするだけでもOKです。
やはり2人だけの時間は特別だと感じられる子が多いので、少し心が満たされて下の子への意地悪が減るかもしれません。
2)上の子を尊重してあげるという姿勢
例えば下の子がまだ赤ちゃんであれば、おむつを替えるときや、授乳するときなど、先に上の子に「〇〇くん、今から〇〇ちゃんのおむつを替えるね!」と声を掛けます。
そのようになにか下の子の対応をする際に必ず先に上の子に声をかけてあげると、まだ小さいながら尊重されていると感じることができたりします。
そしてお子さんがイヤイヤ期だったり、赤ちゃん返りをしているような時期で、よく甘えてきて、いつもはできるようなことを「ママやって!」なんて言ってくるときも、それを受け入れてあげることで心を満たしてあげることができます。
さらにもう少し年齢が上がり、年長や小学生以降であれば、“上の子の意見を聞いてあげる”というのは効果的です。
家族でどこかに遊びに行くときに、いくつか選択肢を作り、上の子に選ばせてあげたり、「今日何食べたい?」と上の子のリクエストを聞いてあげたりというように、日々の些細な意思決定を上の子にさせてあげることで尊重されていると感じられます。
②注目されたい!
これも半分嫉妬に近いのですが、下の子を叩いたり、意地悪をすることで注目されたい。というケースもあります。
こういった場合、子どもは叱られても全然へっちゃらみたいな態度を取ることが多いです。
そんな場合は「反応をしない」という親の態度が解決してくれるかもしれません。
子どもは褒められても叱られても、いつもと違う親の反応に脳内でドーパミンが発生します。
そしてそのドーパミンのせいで、「また同じ反応が見たい!」と無意識で思い、叱られた原因となる同じ行動をして、親の反応を求めてしまうことがあります。
それを考えると、無反応が効果があることがわかると思います。
そして意地悪をやめたときに「よく意地悪はいけないって自分で気づけたね!」と明るく声をかけてあげると、今度は『意地悪をやめた=ママが反応してくれた』とその良い行動にドーパミンが発生します。
そうやって良くない行動には反応せず、良い行動に反応するように親の行動を変えていくと、意地悪が減ったりすることもありますね!
ただ、1つ理解して欲しいのは、そうやって悪い行動で親の気を引こうとしたり、注目を集めたりする子の根底にあるのは『寂しい』という気持ちです。
ですから根本の対応は、子どもの心を満たしてあげることであり、子どもの話をちゃんと聞いてあげたり、体が触れるスキンシップを取ったりと、日々の関わりを見直してあげることですので、それを忘れないであげてください。
③自分の気持ちをどう表現したらいいかわからない
これは比較的年齢が低い小学生以下の子に多いケースです。
そもそも日々の下の子との関わりの中で、自分が嫌な思いをしたときや、下の子からちょっかいを出されてびっくりしたときなど、どのように対応したら良いかをそもそも知らない、ということですね。
どう自分の気持ちを表現していいかわからないから、一番手っ取り早い叩くとか、下の子のものを奪うといった行動を取ってしまうわけです。
そしてそれが親から見ると意地悪とか問題行動に見えてしまうんですね。
そんなときはいきなり怒るのではなく、『教える』ということを大事にしてあげてほしいと思います。
例えば
「嫌なことがあったら、まず「嫌」って言葉で言おうね!」と教えてあげる
ということですね。
ちなみに今のようにただ普通に伝えてもOKなのですが、もう少しポイントをお話しすると、子どもが悪いことをしてしまった時は次の3つのステップを意識することをおすすめします!
1)事情をきく
まずは頭ごなしに怒るのではなく、
「どうしたの?」
と優しく聞いてあげましょう。
きっと上の子はあったことをちゃんと話してくれると思います。
そうすると、叩いてしまった行為の裏にある、嫌な思いをしたことなどを含めて何があったのかが見えてきます。
まずはそのように決めつけずに最後まで聞いてあげることが大切です。
この理解を間違ってしまうと、対応すればするほど、「ママは何もわかってくれない!」という寂しい思いを反対にさせてしまうことになってしまいます。
この『まずは聞いてあげる』という姿勢は年齢が上がっていくにつれどんどん重要性が増していきます。
2)共感する
子どもから話を聞くことができたら、次にまずはその嫌だった気持ちなどに共感をしてあげましょう。
「そっか〇〇されて嫌だったんだね」
「〇〇があって嫌だったから叩いちゃったんだね」
という感じで、子どもの行為を肯定するわけではなく、その嫌だった気持ちに共感してあげます。
子どもの気持ちに寄り添って共感をしてあげることで、子どもは「受け入れてもらえた」と感じて、その後の親の言葉を受け入れやすくなっていきます。
3)教えるorどんな対応が良いのか考えさせる
そして3つ目が教えるというステップになります。
まだ小さい子であれば
「次は嫌って言葉で伝えようね」
「一緒に遊べるものは一緒に使おうね」
など状況に応じて、どんな行動をすると良いのかを教えてあげます。
早くて年長さんくらい以降であれば、自分で考えさせると良いですね!
「〇〇くんはこんな時どうしたら良いと思う?」
「次はどうしたら良いかな?」
などというように聞いてあげて、一緒に考えていきましょう!
このような手順でお子さんと対話していくことで、少しずつ良い行動の種を撒いてあげることができます。
もちろんこれでいきなりできるようになるわけではありませんから、また同じことをしても何度も何度も繰り返していくつもりで接してあげてほしいと思います。
④譲り合いの心が育まれていない
きょうだい喧嘩の5割以上はおそらく何か物の取り合いや、どっちが先に何をするとか、どこに座るとか、譲り合いができないから起こるものではないでしょうか?
そんな譲り合いの心を育んでいく時におすすめなのが『幸せの三角関係』という方法です。
これをご家庭の中で意識的に作っていくことで、子どもの譲り合いの心が育まれていき、喧嘩の発端になる物の取り合いなどを少し緩和してあげることができるかもしれません。
『幸せの三角関係』について詳しくはこちらの記事をご覧ください。
いかがでしたでしょうか?
それぞれのご家庭で、どのように取り入れようか考えて工夫して使っていただけると嬉しいです。
皆さんの子育てを応援しています!