子どもが素直に受け取れる!親の気持ちは「Iメッセージ」で伝えよう!
幼児教育講師のTERUです。
日々の子育て本当にお疲れ様です!
今日は、子どもの素直な気持ちを引き出し、子どもをさらに伸ばす魔法の言葉である『Iメッセージ』についてお話しします。
私も幼児教師として自分が子どもと関わる時、このIメッセージを多く使っています。
お子さんが会話ができる年齢以上であれば、皆さんの子育てに絶対的にプラスになる内容ですので、ぜひ最後までご覧ください!
【Iメッセージとは】
Iメッセージは、親が子どもに言葉を伝えていく時の伝え方の1つです。
Iメッセージの“I”は『私』という主語を表す”I”。
私、つまり『お母さんやお父さんが主語』となる子どもへ送るメッセージということですね。
簡単に言うと、「私は〇〇だと思う」「私は〇〇と感じた」という伝え方です。
反対に子どもを主語にした「あなたは〇〇だ」というメッセージをYOUメッセージと言います。
子どもは同じ要件を言われても、YOUメッセージで言われるよりもIメッセージで言われる方が圧倒的に受け入れやすく、このIメッセージを使えば子どもに大きな変化を与えることができます。
それでは、IメッセージとYOUメッセージの違いを比べながらIメッセージについて学んでいきましょう。
【IメッセージとYOUメッセージの違い】
例えば、子どもが喧嘩をして帰ってきたとしましょう。
まずYOUメッセージで会話をする例から見ていきます。
親「どうして喧嘩しちゃったの?〇〇君はいつもすぐ手を出して。喧嘩はダメだって何度も言ってるでしょ。」
子「向こうが悪いんだよ!先に嫌なことを言ってきたのは向こうだから!」
親「でも手は出しちゃダメだよね。この前も他の子と喧嘩したばかりでしょ」
子「もうほっといてよ」
とこんな感じです。
この会話のYOUメッセージは「〇〇君はいつもすぐ手を出して」と「この前も他の子と喧嘩したばかりでしょ」の2つの言葉です。
子どもが喧嘩っ早いことを持ち出して、今回のことも悪いのは子どもと決めつけて会話を進めてしまっています。
このようにYOUメッセージは断定や評価、命令、そして子どもを責めるような印象を与えてしまう言葉です。
マイナスの表現として使われると子どもの人格を否定することになってしまうこともあります。
では今のケースをIメッセージで会話するとどうなるでしょうか。
親「ケンカしちゃったんだって?心配したよ」
子「向こうが先に手を出したんだよ」
親「そうだったんだ。それは痛かったね。○○くんは大丈夫だった?」
子「うん。お友達のことも叩いちゃった」
親「そっか。ちゃんと話してくれてお母さん嬉しいよ。お母さん一緒に謝りに行こうか?」
子「ううん。自分で謝れる」
といった感じです。
決め付けず会話が進められていますよね。
この会話でのIメッセージは「心配したよ」「ちゃんと話してくれてお母さん嬉しいよ」の部分です。
このようにIメッセージで会話をすることで、親の気持ちが子どもに伝わり安心感を与え、徐々に子どもの気持ちを冷静にすることができます。
では、他のケースでのIメッセージの使い方もいくつかご紹介します。
【Iメッセージの具体例】
来客中に家で子どもが騒いでいる時
×「うるさいよ!静かにしなさい!」
◎「お父さん困るな。君が騒いでいるとお客様と静かにお話しできないよ。あと一時間で外へ出るから、それまで静かにできるかな?」
連絡なしに夜遅く帰ってきた時
×「どこ行ってたの?ちゃんと連絡しなさいっていつも言ってるじゃない!心配かけないでよ」
◎「お母さんとても心配したよ。連絡もないし、どこにいるかわからなかったし、何かあったんじゃないかって思ったよ」
子どもの携帯代が高いことを伝える時
×「〇〇くん電話代使いすぎよ。うちは裕福じゃないんだからもっと考えてよね」
◎「お母さん問題だと感じてるんだけど、毎月これだけの電話代を払うのは我が家の家計にはちょっと辛いんだ。電話代を減らす工夫に○○くんも協力してほしいんだけど」
このように意識してYOUメッセージを減らし、Iメッセージを増やすと子どもとぶつかることが減って、良いコミュニケーションが取れるようになっていきます!
さらに、Iメッセージはたくさんの子育て効果が期待できます。
【Iメッセージの4つの効果】
①子どもの行動が周りにどういう影響を与えるのかを教えることができる
Iメッセージは言い換えれば、あなたの行動が周りにどのような影響を与えたのかを伝える行為です。
良いことをしたら周りに良い影響を与えることができた。悪いことをしたら周りに悪い影響を与えてしまった。こういった当たり前のことが、Youメッセージでは伝わりません。
お母さん嬉しかった。お母さん悲しかった。お母さん助かった。とIメッセージで繰り返し伝えると、子どもは自分が周りに良い影響も、悪い影響も与えることができるのだと自覚して、周りへの影響を考えて行動ができるようになっていきます。
②人の役に立つ喜びを伝えることができる
人間の、一番正しくて大きいモチベーションは『人の役に立つ喜び』です。
人には様々モチベーションの源泉があります。
褒められて出るモチベーション。叱られて出るモチベーション。何か対価をもらって出るモチベーション。そして人の役に立ちたいというモチベーション。
その中でも人の役に立ちたいというモチベーションは、外からの働きかけに関係なく、唯一内側から発生するモチベーションと言われます。
Iメッセージを繰り返し伝えることで、自分の言動で周りの人が喜んでくれていることを実感し、大人になっても自分でモチベーションを生み出し、対価を考えずに人に貢献できる人間に育っていきます。
③人の気持ちを考えることができるようになる
Iメッセージを伝えてもらって育った子は、自分の行動と周りへの影響がセットになっています。
常に人の気持ちを考え、どうしたら喜んでくれるかな。今相手はどんな気持ちかな?と自然に考えることができるようになるため、人間関係もスムーズに作ることができ、周りの人から好かれて必要とされる人になっていきます。
良い人間関係の土台もIメッセージは作ることができるのです。
④子どもは命令されてやるより、相手を助けるための方が素直に動ける
しつけをするときもIメッセージは有効です。
「○○をやりなさい」と言われるよりも、「○○してくれないとお母さん困るな」と言われた方が、「やらないといけないな」と感じ、動けるのではないでしょうか。
しつけでもIメッセージを使うことで、子どもが反抗することなく、親のお願いを素直に受け入れてくれるようになります。
子育てを楽にする効果もIメッセージにはあるということです。
いかがでしたでしょうか?
以上が、Iメッセージの基本形のお話しでした。
次回は後編『子どもを伸ばす魔法のIメッセージ』をご紹介しますのでお楽しみに!
皆さんの子育てを応援しています!