兄弟が敵味方に分かれてホームランを打ち合った試合は、兄と弟のどちらが勝っている!?
8月17日、カイル・シーガー(シアトル・マリナーズ)とコリー・シーガー(ロサンゼルス・ドジャース)の兄弟が、初めてメジャーリーグの試合に揃い踏みした。弟のコリーが2回裏に3ラン本塁打を打つと、直後の3回表に、兄のカイルがソロ本塁打を叩き込んだ。
別々のチームにいて、同じ試合でホームランを打ち合った兄弟は9組目。これが11試合目だ。
11試合の結果は、兄のチームが5勝、弟のチームは6勝。シーガー兄弟が打ち合った試合までは、5勝5敗だった。
兄弟のどちらも、こういう試合の勝敗はあまり気にならないかもしれないが、ボイヤー兄弟は違ったはずだ。兄のケンと弟のクリートがともにホームランを打ったのは、ワールドシリーズの第7戦だった。
また、1組目のフェレル兄弟の場合、兄のリックは弟のウェスからホームランを打った。兄のポジションは捕手、弟は投手。彼らはボストン・レッドソックス(1934~37年)とワシントン・セネタース(1937~38年)でチームメイトとして過ごし――1937年6月のトレードで、兄弟揃ってレッドソックスからセネタースへ移籍した――アベック・ホームランは記録していないものの、何度もバッテリーを組んだ。
盛りだくさんだったのは、アーロンブーン兄弟の2度目だ。兄のブレットはこの試合の2本目をランニング本塁打で記録し、弟のアーロンは同点の9回裏にサヨナラ本塁打を打った。アーロンのサヨナラ本塁打は、2003年のリーグ・チャンピオンシップ・シリーズ第7戦が有名だが、レギュラーシーズンでも6本記録している。兄の前で打ったのは、その1本目だ。アーロンの通算本塁打は126本。ブレットはちょうど2倍の252本ながら、サヨナラ本塁打は半分の3本だった。
ジム・ネトルズは、2度目に兄と打ち合ったのが、キャリア最後のホームランとなった。一方、セザー・クレスポは、兄の前でキャリア初のホームランを打った。
この9組のうち、ディマジオ兄弟、ボイヤー兄弟、クルーズ兄弟の3組は、それぞれ他にもう1人、メジャーリーグでプレーした兄弟がいる。シーガー兄弟もそうなる可能性はあったが、カイルからすると弟、コリーにとっては兄のジャスティンは、2013年から2017年までマリナーズ傘下のマイナーリーグでプレーし、メジャーデビューできないまま、キャリアを終えた。