シリアから撤収するロシア軍の攻撃機
3月15日、シリアに展開していたロシア軍は空軍の主要戦力を撤収、本国に帰還を始めました。シリアのフメイミム航空基地から飛び立ったSu-34攻撃機が、ロシア西部軍管区の航空基地に降り立ち帰還した様子を公開しています。
- ロシア国防省公式、シリアの基地から撤収するSu-34攻撃機
- ロシア国防省公式、ロシアの基地に帰還したSu-34攻撃機
ロシア軍は主要戦力をシリアから撤収させた後も航空基地と港湾施設の運用は維持するとしている為、最低限の戦力は残すことになります。対空警戒の為の戦闘機および地対空ミサイルと基地周辺の対地警戒用に攻撃ヘリコプターと少数の地上戦力、そして軍事顧問団はシリア駐留を継続しますが、空爆の主要戦力だった攻撃機(Su-34攻撃機、Su-25攻撃機、Su-24攻撃機)はロシアに帰還する方針が示されています。攻撃機の撤収は段階的に行われ、暫くは空爆作戦を行いながらになります。
ロシアの意図としてはシリア和平交渉を主導する目的が挙げられます。そしてロシア軍の介入以降に戦況は持ち直したとはいえ、ロシアにはシリア全土の敵対勢力を掃討するまで長期間戦えるような余力が無いため、アサド政権の望むままの支援は続けられないという事でもあるのでしょう。