バーランダーもカーショウも、ディビジョン・シリーズ第1戦でポストシーズン初登板の投手と投げ合う
10月7日から、ディビジョン・シリーズが始まる。
テキサス・レンジャーズ対ボルティモア・オリオールズは、アンドルー・ヒーニーとカイル・ブラディッシュが投げ合う。ミネソタ・ツインズ対ヒューストン・アストロズは、ベイリー・オーバーとジャスティン・バーランダー。フィラデルフィア・フィリーズ対アトランタ・ブレーブスは、レンジャー・スアレスとスペンサー・ストライダー。アリゾナ・ダイヤモンドバックス対ロサンゼルス・ドジャースは、メリル・ケリーとクレイトン・カーショウだ。
試合開始の早い順に、アウェー・チーム対ホーム・チームと表記した。先に投げるのは、ホーム・チームの先発投手だ。
アウェーで試合を行う4チームは、ワイルドカード・シリーズを2勝0敗で勝ち上がってきた。ディビジョン・シリーズ第1戦の先発マウンドに上がるのは、基本的には、エースと2番手以外の投手ということになる。一方、ホーム・チームの先発投手は、エースもしくは2番手だ。
8人の先発投手のうち、バーランダーとカーショウは、ポストシーズンで200イニング前後を投げている。バーランダーの207.2イニングは歴代4位、カーショウの194.0イニングは7位に位置する。190イニング以上は、他に5人。276.2イニングのアンディ・ペティート、218.1イニングのトム・グラビン、209.0イニングのジョン・スモルツ、199.0イニングのロジャー・クレメンスに、198.0イニングのグレッグ・マダックスだ。バーランダーもカーショウも、順位を上げる可能性は高い。
バーランダーの16勝は、ペティートの19勝に次いで多い。カーショウの13勝は5位。その上の2人は、15勝のスモルツと14勝のグラビンだ(クレメンスは12勝、マダックスは11勝)。また、バーランダーとカーショウは、それぞれ、230三振と213三振を奪い、すでにトップ2に並んでいる。ポストシーズンで200奪三振以上は、彼ら以外にいない。
この2人がディビジョン・シリーズ第1戦で投げ合う投手は、どちらもポストシーズン初登板となる。オーバーとケリーに加え、ブラディッシュも、これまでにポストシーズンで投げたことはない。あとの3人、ヒーニー、スアレス、ストライダーも、昨年のポストシーズンが初めてだ。
バーランダーと投げ合うオーバーは、メジャーリーグ3年目の28歳。今シーズンは144.1イニングで防御率3.43を記録したが、前半の防御率2.61に対し、後半の防御率は4.52だ。開幕から4月下旬までと8月下旬から9月中旬までは、AAAで過ごした。
ここ2シーズンとも、アストロズには投げていない。2021年の2登板は、5イニング2失点と5イニング3失点だった。
カーショウと投げ合うケリーは、ポストシーズン初登板ながら、生まれたのはカーショウと同じ1988年だ。韓国で投げた後、2019年に30歳でメジャーデビュー。以降、短縮シーズンの2020年を除く4シーズンとも150イニング以上を投げ、昨シーズンは200.1イニングで防御率3.37、今シーズンも177.2イニングで防御率3.29を記録した。ただ、ドジャースには、通算16登板で0勝11敗、防御率5.49だ。
なお、レンジャーズでは、マックス・シャーザーの復帰が近づいていて、10月6日にはマウンドからチームメイトの打者に投げたが、まだ先発登板には至らないようだ。ロースターに入るかどうかは、まだわからない。入った場合は、リリーバーとしての登板になると思われる。
ヒーニーの起用は、ブルペン・デーのような継投を想定しているのかもしれない。今シーズン、ヒーニーは先発投手として投げてきたが、最後の1ヵ月は、最初と最後の2登板を除き、ブルペンから6試合に登板した。