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【葛飾区】風に揺れる色とりどりの手ぬぐいに涼を感じる…高砂天祖神社の「手拭合」が粋な光景です

ASA24ライター/英和・和英翻訳者(東京都葛飾区)

猛暑が続き、「そろそろさわやかな風を感じたい」と思う方も多いことでしょう。高砂天祖神社では、鮮やかな手ぬぐいが境内に彩りを添える「手拭合(てぬぐいあわせ)」を、8月15日~31日に実施中。風に揺れる色とりどりの手ぬぐいが涼しげで、ほっと一息つかせてくれます。

高砂天祖神社の大きな石鳥居
高砂天祖神社の大きな石鳥居

京成高砂駅の南口から歩いて5分ほど、穏やかな住宅街の一角に高砂天祖神社があります。立派な石鳥居をくぐって境内へ向かうと、入口の頭上には色鮮やかな手ぬぐいがはためいています。亀や折り鶴などの伝統的な図柄の手ぬぐいは、粋で爽快。夏の青空に良く似合っています。

境内の入口にはためく手ぬぐい
境内の入口にはためく手ぬぐい

御社殿の前では、手ぬぐいが二枚一組ずつ竿に掛けられ、境内を華やかに彩っています。市松模様や青海波、鱗文様などのきりっとした手ぬぐいは、千木・鰹木が端正な御社殿に風を運んでくるよう。手ぬぐいが一斉に翻る光景を眺めると、暑さの中でも涼しい風の存在を感じられます。

御社殿に映える二枚一組の手ぬぐいたち
御社殿に映える二枚一組の手ぬぐいたち

こちらの「手拭合」は、参拝者がしばしの涼を感じられるよう、神社の方が江戸の粋を現代に再現したもの。手を拭い、清める手ぬぐいは、もともとは神仏に対して物や体を清める儀礼装身具として使われていたそうです。
庶民にも手ぬぐいが普及した江戸時代には、色やデザインが豊富になり、上野の不忍池の畔で、品評会である「手拭合」が催されほど人気だったとか。様々な色柄の手ぬぐいが風を受けてはためく様子に、江戸の人々の心意気を感じます。

手拭合を解説する入口の案内板
手拭合を解説する入口の案内板

青海波柄の手ぬぐいの奥で風車が回る
青海波柄の手ぬぐいの奥で風車が回る

御社殿の左横に建つ八雲社の前には、白・紅・緑色のたくさんの風車が飾られています。カラカラと音を立てて回る風車は、境内を彩る手ぬぐいとともに、ひとときの涼を感じさせてくれます。風が穢れを払い、物事が良い方へ回るよう、参拝者を励ましてくれているようです。

カラカラという音が涼しげな風車
カラカラという音が涼しげな風車

厳しい暑さにめげそうな時は、高砂天祖神社にお詣りし、手ぬぐいが風に揺れる様子を眺めて涼を感じるのはいかがでしょうか。粋な光景に元気が出ます!

施設名: 高砂天祖神社
住所: 東京都葛飾区高砂2-13-13
手ぬぐい合わせの期間: 2024年8月15日(木)~31日(土)
アクセス: 京成高砂駅から徒歩約5分
公式HP https://takasago-tenso-jinjya.amebaownd.com/

ライター/英和・和英翻訳者(東京都葛飾区)

出版社に11年勤務後、2009年にシンガポールに転居。東南アジアの文化と料理にハマる。2013年に帰国した後は日本文化に改めて関心を深め、今は東京の下町情緒が大好き。葛飾区の素敵なところをどんどん広めたいです。

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