Yahoo!ニュース

【葛飾区】モミジが紅色に染まる回遊式庭園が見事!柴又帝釈天の「邃渓園」が晩秋の彩りに包まれる

ASA24ライター/英和・和英翻訳者(東京都葛飾区)

都内有数の観光名所、柴又帝釈天は、秋の行楽シーズンを迎えています。参拝客でにぎわう帝釈堂の奥には、回遊式庭園の「邃渓園(すいけいえん)」が広がっており、現在紅葉が見事です!
(写真はすべて2024年11月19日撮影)

秋空が似合う柴又帝釈天の帝釈堂
秋空が似合う柴又帝釈天の帝釈堂

柴又帝釈天の二天門をくぐり、入母屋造瓦葺の帝釈堂に上がってお参りをすると、右側に回廊がのびています。奥へ進むと、帝釈堂内殿の装飾彫刻を見られる「彫刻ギャラリー」と、邃渓園の入場券の売り場があります。
彫刻ギャラリーと邃渓園の見学はセットになっており、こちらの自動券売機で入場券(大人400円・小中学生200円)を購入します。壮大で精緻な彫刻を見られる彫刻ギャラリーと、季節の美しさを楽しめる邃渓園を、このお値段で同時に見られるのはたいへんお得!海外からの観光客も大勢訪れています。

彫刻ギャラリーと邃渓園の入場券売り場
彫刻ギャラリーと邃渓園の入場券売り場

チケットの購入後は、まず彫刻ギャラリーから見学をスタートします。帝釈堂内殿の壁は東・北・西の全面に装飾彫刻があり、これを保護するために建物ごとガラスの壁で覆われているのです。「法華経」の説話を刻み込んだ、精緻な木の浮き彫りは圧巻。ひとつひとつの場面に見入ってしまいます。

彫刻ギャラリーの壮麗な壁が外の紅葉に映える
彫刻ギャラリーの壮麗な壁が外の紅葉に映える

彫刻ギャラリーを堪能したら、高床の回廊を東へ渡り、邃渓園の入口へ歩いていきます。入母屋造瓦葺のどっしりした木造建築「大客殿」に入ると、鮮やかな緋毛氈が敷かれた広縁がのびており、左手には美しい日本庭園が広がっています。大きな池をめぐらした庭園を眺めると、赤や黄色に色付いた木々があちこちで鮮やか。風情ある広縁から眺める、秋の景色は格別です。

大客殿の回廊
大客殿の回廊
回廊から眺める邃渓園
回廊から眺める邃渓園

大客殿を抜けると、広い庭園の外縁に沿って、屋根の付いた回廊がぐるりと取り巻いています。庭に降りることはできませんが、回廊は屋根で覆われているため、雨の日でも濡れずにゆっくり庭の眺めを楽しめますよ。回廊の真上から池を見られるのも魅力です。

回廊を歩きながら紅葉を眺められる
回廊を歩きながら紅葉を眺められる

秋の眺めがとりわけ見事なのは、庭園の北東部。折れ曲がる回廊が池の上に差し掛かる地点では、現在イロハモミジが赤く色付き始めており、水面に鮮やかな姿を映し出しています。赤からオレンジ、黄緑色のグラデーションになったモミジは、この時期ならではの美しさ。水と紅葉のハーモニーが絶妙です。

イロハモミジが鮮やかな池のほとり
イロハモミジが鮮やかな池のほとり
水面に映るイロハモミジが鮮やか
水面に映るイロハモミジが鮮やか

鮮やかに染まったモミジの奥には、池に架かる平石橋が見え、和の情緒あふれる景色になっています。この日は庭師の方々が池の周囲で手入れをしており、この庭の美しさが丹精込めて世話をされた結実であることがうかがえました。秋の彩りが最高潮の今、ぜひ訪れていただきたい庭園です。

池の平石橋に紅葉が映える
池の平石橋に紅葉が映える
対岸の大客殿に映えるイロハモミジ
対岸の大客殿に映えるイロハモミジ

池の周囲には石塔が立ち、かたわらを染める紅葉も見事です。高くそびえ立つ塔に、鮮やかな葉がまるで明かりを灯しているよう。和の趣に満ちた光景に、目を奪われます。

池を彩る紅葉と大客殿
池を彩る紅葉と大客殿
石塔のかたわらを染める紅葉
石塔のかたわらを染める紅葉

柴又帝釈天へお参りに訪れる際には、ぜひ邃渓園にも足を運んで、美しい秋の眺めを楽しんでみてくださいね。風雅な景色に心が安らぎます。

名称: 邃渓園
住所: 東京都葛飾区柴又7-10-3
電話: 03-3657-2886 題経寺
開園時間: 9:00~17:00(16:30に受付終了)
定休日: 無休 (12月28日~1月3日は庭園のみ閉園)
料金: 帝釈堂彫刻ギャラリーと共通で、大人400円、子ども(小中学生)200円
アクセス: 京成金町線 柴又駅から徒歩約3分
公式HP http://www.taishakuten.or.jp/

ライター/英和・和英翻訳者(東京都葛飾区)

出版社に11年勤務後、2009年にシンガポールに転居。東南アジアの文化と料理にハマる。2013年に帰国した後は日本文化に改めて関心を深め、今は東京の下町情緒が大好き。葛飾区の素敵なところをどんどん広めたいです。

ASA24の最近の記事