昨年の首位打者をトレードで放出!? 26歳と若く、FAまでは3シーズン
昨年、ルイス・アライズ(ミネソタ・ツインズ)は、打率.316を記録し、首位打者のタイトルを獲得した。アーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)の三冠王を阻んだ。アライズの年齢は、4月で26歳。FAになるのは2025年のオフなので、ツインズはあと3シーズン、アライズを保有できる。
けれども、今オフ、ツインズは、アライズをトレードで放出するかもしれない。ニューヨーク・ポストのジョン・ヘイマンとジ・アスレティックのダン・ヘイズによると、ツインズは、アライズを手放したいと思っているわけではないが、パブロ・ロペス(マイアミ・マーリンズ)を欲しがっていて、両球団の交渉において、アライズの名前が交換要員として浮上しているという。ロペスは、3月に27歳となる先発投手だ。アライズより1年早く、2024年のオフにFAとなる。
アライズの放出は、現実となってもおかしくない。
メジャーリーグ4年目の昨年、アライズは144試合に出場し、打率.316と出塁率.375を記録した。その前の3シーズンも、計245試合で打率.313と出塁率.374だ。ただ、ホームランは、4シーズンで計14本に過ぎない。パワーを欠く上、打率と出塁率の差がそう大きくないことからもわかるとおり、四球率は平凡だ。10%に達したシーズンはない。
また、昨年、アライズは、一塁を中心に、遊撃以外の内野3ポジションを守った。ツインズの二塁と三塁には、ホルヘ・ポランコとホゼ・ミランダがいる。アライズがいなくなっても、一塁はアレックス・キリロフで埋めることができる。キリロフは、2016年のドラフト全体15位だ。パワーのポテンシャルが高く、メジャーリーグ2年目の昨年は45試合で3本塁打ながら、AAAの35試合で10本のホームランを打っている。
遊撃には、契約をオプト・アウトしてFAになったカルロス・コレイアが戻ってきた。コレイアの帰還がアライズの放出を可能にした、という見方もできよう。コレイアが戻ってこなければ、ポランコは遊撃を守ることになっていたはずだ。
キリロフ、ポランコ、コレイア、ミランダの4人のうち、ポランコは今年が5年2575万ドルの最終年だが、この契約には2024年と2025年の球団オプションがついている。あとの3人は、ここから5シーズン以上にわたって保有できる。
一方、今年のローテーションに並ぶ予定の先発投手のうち、ソニー・グレイ、タイラー・マーリー、前田健太の3人は、この秋に揃ってFAとなる。もちろん、ロペスが加われば、今年のローテーションは向上する。
なお、ロペスを欲しがっているのは、ツインズだけではない。そのうちの1球団、セントルイス・カーディナルスについては、こちらで書いた。