関東甲信の梅雨入りはいよいよ14日(月)に発表か?ただ悩ましい判断も
梅雨入りしても梅雨前線の雨はなし
真夏を思わせる晴天と暑さの続いている日本列島ですが、どうやら天気は変わり目にきたようで、週末にかけては天気の崩れる所が多くなるでしょう。
一方、関東地方に関して言えば、高気圧の勢力が勝っているため、13日(日)頃までは比較的晴れ間の多い天気が続きそうです。
ところが14日(月)に日付が変わる頃からは西からの雨雲が流れ込み、だんだん雨の降りやすい天気に変わる計算です。
すでに平年(6月7日)よりも遅れている関東甲信地方の梅雨入りですが、早ければこのタイミングで、発表される可能性も高いのではないかと思われます。
ただ悩ましいのが梅雨前線の挙動です。
上図をみても分かる通り、梅雨前線は特に北上することなく、来週はずっと沖縄から日本の南に離れて停滞する予想です。
東京をはじめ、関東甲信地方の週間予報をみると、来週は雲の多い天気が続きますが、これは梅雨前線の影響ではなく、上空の寒気や東海上からの湿った空気の流入などによるもので、実は14日(月)から15日(火)に付いている傘マークも主に低気圧や上空の寒気に伴う雨が予想されているのです。
気象庁が発表する梅雨入りは、現在までの天候経過と1週間先までの見通しをもとに判断され、それまでより曇りや雨の日が多くなる頃が梅雨入りの目安で、その要因は湿った空気であったり、上空の寒気であったり、低気圧であったり、梅雨前線であったりしますが、特にこの要因が絶対必要だというものではありません。
つまり梅雨入りの発表に梅雨前線の雨雲が絡むことは絶対条件ではないのですが、それでも過去の梅雨入り日の天気図をみると、そのほとんどの年で梅雨前線の雨が絡んでいるのは確かで、このあたりが少々判断を難しくするかもしれません。
近年の関東甲信地方の梅雨入り日の天気図(確定値)
近年の関東甲信地方の梅雨入り日の天気図は上図の通りです。
ここで梅雨入り日とは速報値で発表されたものではなく、後日夏の天候を考慮し、9月に発表される確定値での梅雨入り日です。
見て分かる通り、梅雨前線あるいは低気圧が北上し、関東甲信地方に接近し、雨を降らせる日を梅雨入り日として確定していることが明確です。
ちなみに上図過去16年間の内、以下の6年間で速報値から確定値での修正がありました。
2015年:6月8日から6月3日に修正
2013年:5月29日から6月10日に大幅修正
2010年:6月14日から6月13日に修正
2009年:6月10日から6月3日に大幅修正
2008年:6月2日から5月29日に修正
2007年:6月14日から6月22日に大幅修正
2013年は5月29日に梅雨前線がない状態で記録的に早い梅雨入り発表がありましたが、雨は一過性で終わり、その後はほぼ晴天続きとなったため、確定値では梅雨前線のある6月10日に大幅修正されました。
また2007年は6月14日に梅雨入り発表がありましたが、その後梅雨前線は弱まり、ほぼ一週間晴れ続きとなったため、確定値では6月22日に大幅修正されました。この6月22日というのが関東甲信地方の最も遅い梅雨入りの記録となっています。
14年ぶりの遅い梅雨入り?
上図は関東甲信地方の確定値における遅い梅雨入り日を調べたものです。
最も遅かったのが上述した2007年6月22日(1967年も同じ)で、もし関東甲信地方の梅雨入りが今の予想通り6月14日ならば、記録上は2007年以来14年ぶりに遅い梅雨入りとなり、遅い方から10位の記録ということになります。
ただ東海以西ではすでに一か月近く前に記録的に早い梅雨入り発表がされており、関東甲信地方でも確定値では大幅に修正される可能性がありますので、もし梅雨入りの発表があったとしても、遅い記録云々はあまり意味をなさないかもしれません。
参考:気象庁