HSPが自律神経失調症になったときの対処法は?仕事や日常生活を送る上でのポイントとは
こんにちは、精神科医しょうです。
自律神経は、私たちの心身を整えるために大切な役割を果たしている神経です。
「最近体調が優れない日が続いている」「寝ても疲れが取れない」などといった不調が出ている場合は、自律神経失調症の可能性があります。
自律神経のバランスが崩れる原因はさまざまですが、ストレスが原因になることが多いと考えられています。
敏感な気質を持っているHSPの人は、他の人よりもストレスや疲労が溜まりやすいため、自律神経失調症になりやすいのかどうか気になる人もいるのではないでしょうか。
今回は、HSPが自律神経失調症になってしまった時の対処法や、仕事や日常生活を送る上で実践して欲しいポイントについて紹介します。
HSPは自律神経失調症になりやすい?
HSPとは「敏感な気質を持つ人」という意味があり、音や光、においなどの刺激に強い反応を示す人のことを指します。
一方、自律神経失調症は、生活習慣の乱れやストレスなどさまざまな原因をきっかけとして起こる心身の不調のことを言います。
そもそも自律神経とは、身体の自動的な機能を調整する「交感神経」と、リラックスしている時や身体を休ませている時に働く「副交感神経」という2つの神経系から成り立っています。
これらの2つの神経のバランスが崩れたときに身体に起こる不調が、自律神経失調症なのです。
HSPの人は他の人よりも神経が過敏で、常に刺激に対して反応しているため疲れやすいと言われています。
疲労やストレスが過剰になると、交換神経が優位になり興奮し続けてしまうため、自律神経の乱れを引き起こしやすくなってしまいます。
そのため、HSPの人は自律神経失調症になりやすいと考えられています。
HSPが自律神経失調症になったときの対処法
生活習慣を見直す
自律神経失調症の症状を和らげるためには、まずは生活習慣を見直す必要があります。
毎日の食事や睡眠時間、適度な運動、仕事とプライベートのバランスを意識するなど、生活リズムを少しずつ整えていきましょう。
仕事を頑張ることは大切ですが、無理をしてストレスを溜めてしまっては自律神経が崩れる原因となってしまいます。
残業や職場の飲み会など、勇気を持って断ることも大切です。
生活リズムを整えて肉体的・身体的に健やかに過ごすことは、自律神経を整える上でとても重要になります。
リラックスできる趣味を持つ
自律神経が崩れる原因の一つに、「ストレス」があります。
仕事や家事などでストレスが溜まって、自分のやりたいことが何もできていないのなら、スケジュールを見直す必要があります。
また、リラックスできるような趣味を持っておくこともおすすめです。
特に身体を動かすことはストレス解消にも繋がるので、ヨガやストレッチ、軽い有酸素運動などをおこなうのも良いでしょう。
日光を浴びながら自然の中を散歩したり、穏やかなBGMが流れるカフェで寛いだりするのもHSPさんにおすすめです。
病院を受診する
自律神経失調症の症状が重く、日常生活や日々の仕事に影響が出ている場合は、無理をせずに病院を受診することをおすすめします。
自律神経失調症は、検査をしても臓器などに特に異常が見られないことが多く、「異常なし」と判断されてしまうことが度々あります。
しかし、「自律神経失調症だから検査しなくてもいい」と放置していると、うつ病などを併発してしまう恐れがあるので注意が必要です。
また、自律神経失調症による体調不良だと思い込んでいるだけで、実際は別の病気が潜んでいる可能性もあるので、長期間症状に悩んでいるのであれば一度検査を受けてみた方が良いかもしれません。
自律神経失調症の人が仕事や日常生活を送るときのポイント
仕事面でのポイント
過度な残業をしたり働きすぎないようにする
残業が常態化していたり、仕事量が自分の請け負える範囲を超えているのなら、一度仕事の仕方を見直してみることが必要です。
他の人から仕事を頼まれることが多いなら、自分の仕事で手一杯なことを伝えたり、上司に相談して仕事量を調整するようにしましょう。
繁忙期などで忙しい時もあるかもしれませんが、なるべく家に仕事を持ち込まないようにするなど、きっちり線引きをすることが大切です。
適度に休息を取るように意識する
仕事が忙しいときなど、つい時間を忘れて長時間座りっぱなしになっていませんか?
ずっと座りっぱなしだとストレスや疲労が蓄積されて、仕事の効率も下がってしまいます。
それだけでなく、血流が悪くなったり腰に痛みが出てくるなど、健康にも良くありません。
どんなに忙しくても時間を決めてトイレに立つようにしたり、その場で軽く身体を伸ばすなど、意識して休息を取るようにしましょう。
日常生活でのポイント
腸内環境を整える
腸内環境を整えることは、自律神経を整えることにも役立ちます。
ストレスや緊張などの負荷がかかると、便秘や下痢になってしまう人も多いのではないでしょうか。
腸は精神的なストレスの影響を受けやすい器官と言われており、腸が不調な状態が続くと、副交感神経の働きが鈍くなってしまいます。
腸内環境を良くするためには、朝起きたらコップ一杯の水を飲むこと、食物繊維や乳酸菌が含まれた食べ物を積極的に摂ることなど、腸に良い生活を意識しましょう。
寝る前のスマートフォンは控える
就寝前にスマートフォンの画面を長時間見ることは控えましょう。
ブルーライトによって脳や心身に疲労やストレスが蓄積され、良質な睡眠を妨げる恐れがあります。
また、SNSやニュースアプリは便利な反面たくさんの情報が流れているため、HSPの人にとっては大きなストレスになる可能性があります。
過激な内容や愚痴、事件や事故などの情報が自然と目に入ってくることで、心身に大きな負担がかかる原因になってしまいます。
就寝の1時間前にはスマートフォンなどのデバイスを触ることをやめて、睡眠に向けてリラックスできるように意識しましょう。
まとめ
今回は、HSPは自律神経失調になりやすいのかどうか、自律神経失調症になった時の対処法などを紹介しました。
毎日の生活を見直して健康的に過ごすことは、自律神経のバランスを改善することにもつながります。
身体の不調が続いているときは、日常生活の見直しや改善策を継続的に実践し、少しずつ生活リズムを整えていくことが大切です。
生活習慣を改善しても不調が続いている場合は、他の病気が潜んでいる可能性もあるので、無理をせずに専門の医療機関を受診するようにしましょう。
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