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ハキミ&ラウタロが2トップ、C・ロナウドは全体131位…カルチョ界のCIES市場価値ランキング

中村大晃カルチョ・ライター
2020年12月5日、セリエAボローニャ戦でのハキミ(写真:ロイター/アフロ)

市場価値は、指標によって変わる。おそらく、万人が納得するランキングは存在しない。ただ、ひとつの参考になることも確かだ。

1月6日、スイスの研究機関『国際スポーツ研究センター(CIES)・フットボール・オブザーバトリー』が定期的に発表する市場価値ランキングの最新版を明かした。年齢やポジション、契約期間など、様々な項目を考慮し、欧州5大リーグでプレーする選手たちの市場価値をランク化したものだ。

最高額はマーカス・ラッシュフォード(マンチェスター・ユナイテッド)の1億6560万ユーロ(約210億8000万円)。2位はアーリング・ハーランド(ボルシア・ドルトムント)で1億5200万ユーロ(約193億5000万円)、3位はトレント・アレクサンダー=アーノルド(リヴァプール)の1億5160万ユーロ(約192億9000万円)だった。

上位100名のうち、セリエAクラブ在籍は15名。ポジション別では、DF4名、MF6名、FW5名だ。プレミアリーグ(48名)との差は大きいが、ラ・リーガ(21名)に続き、ブンデスリーガ(13名)とリーグアン(3名)を上回った。ただ、トップ15にひとりもランクインしなかったのはセリエAだけだ。

セリエAに絞ると、トップは全体16位のアシュラフ・ハキミ(インテル)。チームメートのラウタロ・マルティネスが21位で続く。“表彰台”の最後は、全体22位のマタイス・デ・リフト(ユヴェントス)だ。

2020年12月23日、セリエAエラス・ヴェローナ戦でのラウタロ
2020年12月23日、セリエAエラス・ヴェローナ戦でのラウタロ写真:ロイター/アフロ

セリエAのトップ15は、以下のとおり。

  1. アシュラフ・ハキミ(インテル/16位): 1億1370万ユーロ=144億7000万円
  2. ラウタロ・マルティネス(インテル/21位): 1億550万ユーロ=134億2000万円
  3. マタイス・デ・リフト(ユヴェントス/22位): 1億410万ユーロ=132億5000万円
  4. ロメル・ルカク(インテル/26位): 9760万ユーロ=124億2000万円
  5. デヤン・クルセフスキ(ユヴェントス/36位): 8340万ユーロ=106億1000万円
  6. ニコロ・バレッラ(インテル/47位): 7800万ユーロ=99億3000万円
  7. ファビアン・ルイス(ナポリ/53位): 7260万ユーロ=92億4000万円
  8. テオ・エルナンデス(ミラン/54位): 7230万ユーロ=92億円
  9. ピオトル・ジエリンスキ(ナポリ/64位): 6790万ユーロ=86億4000万円
  10. ロドリゴ・ベンタンクール(ユヴェントス/71位): 6320万ユーロ=80億4000万円
  11. ヴィクター・オシメーン(ナポリ/72位): 6220万ユーロ=79億2000万円
  12. アレッサンドロ・バストーニ(インテル/76位): 6110万ユーロ=77億8000万円
  13. アルバロ・モラタ(ユヴェントス/82位): 5980万ユーロ=76億1000万円
  14. ウェストン・マッケニー(ユヴェントス/95位): 5420万ユーロ=69億円
  15. セルゲイ・ミリンコビッチ=サビッチ(ラツィオ/99位): 5350万ユーロ=68億1000万円

1月6日『CIES』発表参照、筆者作成
1月6日『CIES』発表参照、筆者作成

年齢や残り契約期間などが考慮されるため、ユヴェントスのクリスティアーノ・ロナウドは4700万ユーロ(約59億8000万円)で全体131位だった。なお、リオネル・メッシは5400万ユーロ(約68億7000万円)で全体97位。ひとつ上の96位は5410万ユーロ(約68億8000万円)で久保建英だ。

セリエAのトップ15に、インテルとユヴェントスから5選手ずつがランクインしたのは、“2強”の存在感を裏付ける。そのほかは、ナポリの3選手と、ミランとラツィオの各1選手だ。

ポジション別でみると、DFはハキミが全体5位、デ・リフトが6位、テオが12位、バストーニが16位だった。MFはバレッラが全体8位、ファビアンが11位、ジエリンスキが16位、ベンタンクールが18位、マッケニーが25位、ミリンコビッチ=サビッチが26位。FWはラウタロが全体12位、ルカクが16位、クルセフスキが22位、オシメーンが36位、モラタが41位となっている。

なお、イタリア人は、バレッラとバストーニに加え、5500万ユーロ(約70億円)で全体94位のジョルジーニョ(チェルシー)を含めた3選手にとどまった。

すでに冬のマーケットは開いているが、新型コロナウイルスによる経済的打撃は大きく、夏に続いて縮小傾向の市場になるとの見方が強い。このマーケット、そして今季残りシーズンのパフォーマンスを経て、次の市場価値にはどのような変動があるだろうか。

カルチョ・ライター

東京都出身。2004年に渡伊、翌年からミランとインテルの本拠地サン・シーロで全試合取材。06年のカルチョーポリ・W杯優勝などを経て、08年に帰国。約10年にわたり、『GOAL』の日本での礎を築く。『ワールドサッカーダイジェスト』などに寄稿。現在は大阪在住。

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