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CSで打っている阪神の打者と打てていない打者は…。3試合で5得点。ホームランは佐藤輝明の1本だけ

宇根夏樹ベースボール・ライター
CSのファイナル・ステージは、10月12日から(写真:イメージマート)

 阪神タイガースは、クライマックス・シリーズ(CS)のファースト・ステージを2勝1敗で終え、ファイナル・ステージで東京ヤクルト・スワローズと対戦する。

 ファースト・ステージの3試合は、2対0、0対1、3対2。いずれも、ロー・スコアだった。

 シリーズ5打席以上の9人中4人は、ヒットが出ていない。大山悠輔が9打数0安打、梅野隆太郎が7打数0安打、陽川尚将が6打数0安打、糸原健斗は4打数0安打だ。彼らのうち、大山は敬遠四球と四球で2度出塁しているが、あとの3人は出塁もしていない。

筆者作成
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 一方、中野拓夢近本光司の2人は、彼らとは対照的だ。中野は12打数6安打、近本は11打数5安打。ともに1四球ずつを記録し、全打席の半数以上で塁に出ている。3試合とも、中野は1番打者、近本は3番打者として、スターティング・ラインナップに名を連ねた。ファイナル・ステージもこのままの打順なら、彼らの間の2番と後ろの4番が、得点の鍵を握ることになりそうだ。ファースト・ステージの2番は、第1~2戦が糸原、第3戦は北條史也。4番は、3試合とも大山だった。

 ちなみに、中野は、レギュラーシーズン最後の7試合ともヒットを打ち、このスパンに32打数12安打(打率.375)を記録した。それに対し、近本は、同じ7試合で25打数4安打(打率.160)に終わっていた。

 また、ファースト・ステージで、中野は2盗塁、近本は1盗塁を決め、失敗はしていない。ここ4シーズン、セ・リーグの盗塁王は、近本、近本、中野、近本の順に獲得している。2人の他に、ファースト・ステージでは、江越大賀島田海吏も1盗塁ずつ。チーム全体で5盗塁を記録し、失敗はなかった。ただ、どの盗塁も得点にはつながっていない。

 なお、ファースト・ステージのホームランは、第3戦に佐藤輝明が打った1本しかなく、三塁打は皆無ながら、二塁打は第3戦に3本出ている。北條と近本に、投手の西純矢が各1本だ。北條と近本は、6回表に2人続けて二塁打を打ち、試合を2対2の同点に戻した。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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