神奈川逃走犯身柄確保!メディアの対応はどうあるべきか?
第一報は、NHKであった「ごちそうさん」の途中のテロップ 2014年01月09日(木)00:58
※ガラポンTVでの確認
その後の13時のニュースは、雑木林を取り押さえられている杉本容疑者の映像からはじまる。
「20歳の容疑者の身柄を確保」という情報だけを便りに、高瀬耕造アナが解説する。
集団強姦、強盗という犯人が警察から逃亡している情報だけで、神奈川圏域は凍りついていた。それがようやく安堵できる時がやってきているのだ。
しかし、新しい情報は何もなく、ヘリコプターが映し出されている映像のみが情報である。テレビで見ている人でもわかることを高瀬アナは繰り返す。それでいいのだ。くりかえし、今の現状を伝えてもらえるだけで今回のようなニュースのバリューは非常に高い。除々に雑木林から、線路を横切り、パトカーに移送され、そのパトカーが白バイに先導され動き出していく。事件の終息が手に取るように感じられる。
民放チャンネルも気になりチェックしたが、どの局もテロップのみで、お昼のバラエティ番組状態だった。
その時のネットニュースではどうだろうか?一番早かったのは、MSN産経ニュースだった。
2014.1.9 13:02だ。 NHKのテレビ報道とほぼ同じスピードだ。このスピードは異例だ。
最速で速報をネットで伝えたMSNN産経。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140109-00000536-san-soci
この記事は、最初の段落を残して、残りのニュースは事前準備原稿だ。身柄確保のタイミングで配信されたのだろう。そして、そのまま号外にまで転用されて配布。
号外という新聞のプロモーションは速ければ速いほど意味がある
NHKのWEBサイトよりも産経は6分早かった
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140109/t10014371721000.html
同じニュースソースのヤフー!ニュースではタイトルを13文字に調整するためか、
1月9日(木)13時27分配信となった。タイトルは、「逃走の男を横浜で発見、逮捕」で13文字
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/domestic/escape/?id=6103196
ヤフー!ニュースのこの25分間のタイトルを変換する時間は、実にもったいない。タイトルがこぼれても速報すべきだっただろう。
ちなみに毎日は13時09分、朝日は、13時25分、読売は13時29分であった。
テレビの報道では、ようやく民放でTBSが13:22分に地検前からの立ちレポートを開始。
しかし、現場でない場所からの新しくない情報よりも、犯人が写っているNHKのヘリ映像のほうが圧倒的なインパクトを持っている。
犯人を乘せた007番号のパトカーをヘリが追いかける。
13:29 ヘリ画像に、TBSも加わった。NHKのヘリの左側を飛んでいるようだ。
協定により報道ヘリは左側へゆっくりと巡回しながら飛ばなければならない。そうしないとヘリの接触による二次災害がうまれるためだ。直下の騒音は相当なものになっているはずだろう。ちなみに、品川の空でも横浜方面へ向かうヘリが2基飛行していった…。同じ現場を各局のヘリが複数飛び、報道する価値は一体どこまであるのだろうか?。近隣の騒音問題もある、事故や震災などの場合は、遭難者の声さえかき消されてしまうからだ。
YouTubeでは、ヘリからの映像のみをANNテレビ朝日系列がアップロード
http://www.youtube.com/watch?v=PQcokKatI7w
この報道スタイルは重要だろう! 映像が届いた時点でYouTubeへ、原稿もなければ、アナウンサーもいないけど、そんなのは、あとで取り替えればいいのだ。まずは、いろんなメディアで自社の報道を露出する必要がある。スマホでも視聴できる。知人にもシェアできる。それがオムニチャネル時代のメディアのありかただ。
正確をきたすことは重要だが、地域住民が待ち望んでいたニュースであればすぐに報道すべきであろう。
惜しむらくは、TVKテレビ神奈川だ。予算的な問題は承知だが、こんな神奈川県全域の問題の解決時に、バラエティに通販に韓流ドラマをやっているべきだったのだろうか?緊急番組として、いろんな情報をスタジオで24時間かけてやってこそ、神奈川ローカルのテレビ局だったのではないだろうか?集団強姦、強盗犯人の逃亡で、かつての1997年の酒鬼薔薇事件を想い出した。あの時は、1995年の阪神大震災以上の見えない恐怖に保護者たちは凍りつかされた。逮捕の瞬間、本当に神戸は落ち着きを取り戻した。神奈川が2日間で恐怖から開放されたことに本当に喜びを覚える。
また、逃走した容疑者の知人らしきtwitterや家族のfacebookなども露呈してきたことにより、単なる事件だけではなく、ソーシャルメディアを巻き込んだ事件へと今後ますます劇場化していくことだろう。そのときにメディアは、ソーシャルメディアで情報を知り得た市民は?どうなるのか?自分の友達の友達の中に犯人や関係者が存在する世の中が可視化されるのだ。
その時に、デマに惑わされることなく、正しい行動を取らなければならない。市民もユーザーもメディアも、もっとスマートになる必要が出てきている時代だ。