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第1戦の先発投手がロースターから外れ、第5戦は代わりに入った投手が登板!? そういう作戦…ではなく

宇根夏樹ベースボール・ライター
アレックス・カッブ(クリーブランド・ガーディアンズ)Oct 14, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 10月15日、リーグ・チャンピオンシップ・シリーズ第2戦の前に、クリーブランド・ガーディアンズは、ロースターからアレックス・カッブを外し、ベン・ライブリーを入れた。

 シリーズの途中でロースターの入れ替えができるのは、怪我人が発生した場合だけだ。前日の第1戦に登板したカッブは、3回裏、2死満塁となったところで、腰の不具合を訴え、マウンドを降りた。2.2イニングで3失点ながら、降板した時点では1失点だった。

 第2戦の先発マウンドには、タナー・バイビーが上がった。第3戦と第4戦の先発投手は、マシュー・ボイドギャビン・ウィリアムズだろう。ニューヨーク・ヤンキースにスウィープされなかった場合、第5戦の先発投手が必要となる。ガーディアンズは、第1戦に敗れ、これを書いている時点では、第2戦もリードされている。

 カッブがいれば、第5戦は中4日だが、腰の具合にかかわらず、投げることはできない。シリーズの途中でロースターから外れた選手は、そのシリーズのロースターには戻れず、次のシリーズのロースターにも入れない。

 第5戦の先発投手は、中3日のバイビー、カッブと入れ替わったライブリー、あるいはリリーバーの誰か、という選択肢になると思われる。

 今シーズン、ライブリーは、先発29登板で151.0イニングを投げ、防御率3.81を記録した。このスタッツからすると、ライブリーが第5戦の先発マウンドに上がっても、おかしくない気がする。

 ただ、第2戦に登板したバイビーは、1.1イニングで降板し、39球しか投げていない。第5戦の先発投手は、バイビーの可能性が高そうだ。こちらは、レギュラーシーズンに、先発31登板の173.2イニングで防御率3.47を記録している。

 第5戦に登板した場合、バイビーは、中3日なので、そう長いイニングを投げることは望めそうにない。だが、ガーディアンズは、レギュラーシーズンに、40イニング以上で防御率1.95未満の投手を5人擁する。

 エマニュエル・クラッセが74登板の74.1イニングで防御率0.61、ハンター・ギャディスが78登板の74.2イニングで防御率1.57、ケイド・スミスが74登板の75.1イニングで防御率1.91、ティム・ヘリンが75登板の65.2イニングで防御率1.92、イーライ・モーガンは32登板の42.0イニングで防御率1.93だ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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