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羽生結弦さん結婚!仕事にストイックな人が結婚するタイミング

植草美幸結婚相談所代表・恋愛・婚活ジャーナリスト 植草美幸
(写真:ロイター/アフロ)

■羽生結弦さんの結婚発表で読み解く未来は……

羽生結弦さんが4日にSNSで結婚を発表しました。熱愛報道や匂わせが一切なく、ファンにもお相手にも気遣いがあるコメントに称賛の声が集まっています。金曜深夜のビッグニュースに驚きましたが、フィギュアファンの私は、ふと2日前に羽生さんの演技が観たくなり、動画再生をして思いを馳せていたのです。

羽生さんは現在、27歳。入籍発表ではお相手や経緯は一切伏せ、「スケートと共に、全力で、前へと、生きていきます」と綴られました。2022年7月に競技から退く会見をし、わずか4か月後にプロとして初の単独アイスショーを成功させての今のタイミングです。

今回、速報を聞き思い出したのがイチロー選手です。イチローさんが26歳のとき、8歳年上の元アナウンサー福島弓子さんと1999年12月にご結婚。日本プロ野球史上初となる記録を多数打ち立てたのち、大リーグという大きな挑戦の直前に結婚を決めています。奥様は当時から英語が堪能で、食事や資産の管理を任せられる優秀で頼れる存在だったと報じられています。

羽生結弦さんの場合、オリンピック連覇という目標を遂げプロ転身にも成功したタイミングです。そこに心の支えとなる伴侶を得て、さらに次のステップに向かう意思表示を感じさせてくれます。今後のご活躍と、幸せな未来を祈らずにはいられません。

■仕事に燃えるストイックな人が結婚を意識するタイミング

人にはそれぞれ結婚を意識するタイミングがあります。交際相手にかかわらず、「“今は”結婚するタイミングじゃない」ということもあるでしょう。

もちろん「タイミングが合えば今交際中の方と結婚する」という場合もあれば、残念ながらそうではないケースもあります。結婚相談所の場合はすぐにでも結婚できる状態の方がエントリーしていますが、一般的な婚活の場面では、結婚への意識が高まるタイミングの人同士がマッチングすることが非常に重要です。一方が「すぐにでも結婚したい」、もう一方が「あと5年すれば、結婚したくなるかも?」という考えでは、そもそものスタートが合っておらず、単に待ち続けるだけになってしまうことも。結婚を前提に交際するか、交際初期の段階で結婚の意思や時期について確認するのがベストです。

ただ、仕事に燃えるストイックなお相手の場合は、結婚の話をする前に、お相手が結婚を決意出来そうなタイミングを見極めることが重要です。「今は結婚は考えられない」というときにしつこく結婚の話をしては、もしタイミングが来ても、価値観が合わない、結婚後も寄り添ってくれるだろうかと疑問視される可能性もあります。私がお悩み相談でアドバイスをするのは、次の3つのタイミングです。

1.仕事が落ち着き、安定期が訪れた時

仕事熱心で「重要な仕事を任されていて、今は結婚を考える余裕はない」「資格を取って転職するのが最優先」「あと数年の頑張り次第で収入や働き方が変わるから、今は仕事のこと以外は考えられない」と言う人もいます。仕事が成功したり、資格の取得・転職が落ち着いたりして、経済的にも精神的にも余裕ができたタイミングで結婚の話をされるのが良いでしょう。

2.大きな目標に挑戦する前

一般的には「仕事が落ち着いたら」ですが、冒頭のイチロー選手のように「これから」というときに家庭という確かな基盤を固めたいと考える人もいます。医師の場合、医大を卒業したとき、忙しい研修医が終わったときに婚活や、今まで付き合っていたお相手との結婚を決める人もいます。弁護士や税理士の場合、資格試験に通ってこれから就業というときに結婚・婚活をする人もありますし、「5科目中4科目が通って、あと1科目」というタイミングで婚活をする人もいらっしゃいました。

3.年齢で適齢期を意識した時

外的な要因より、年齢を基準にする人もいます。男性の平均婚姻年齢は31歳。20代は仕事もまだ始めたてで、仕事やプライベートを自由に過ごしたいと考えていても、30代を意識すると漠然と結婚を意識する方は少なくありません。都心部の場合は晩婚化し、35歳前後というケースも。男性が30代であれば、周囲の既婚の友人の話をきっかけに、結婚についての価値観や考え方を聞いてみるとよいでしょう。

4.彼の男友達が結婚した時

年齢の話と近いのですが、同性の友達が結婚した時は、結婚への意識が高まります。仲良しの友達の結婚式に参加した、幸せな既婚の友人に会った、友達に子どもができたときなどは、男女ともに絶好のタイミングで狙い目です。結婚が急に身近になり、ポジティブなイメージも高まりますから、「自分もいつかしたい。それは、いつなんだろう?」と考え始めます。

上記のタイミングで結婚に意識が向いているときに、自然な流れで結婚や将来の話をすると効果的です。

■【実例】大きな目標に挑戦する直前に結婚する男性の心理

ある男性は年収800万円の会社員でしたが、MBA (経営学修士)を取得するために大学院進学を目指し、同時に婚活も開始されました。従来であれば、スキルアップして成功後に結婚……というケースが多かったのですが、彼の場合は、「チャレンジする生き方に賛同してくれる人、支え合える人と出会いたい」という気持ちから、同じタイミングで婚活を始めたのだそうです。彼の中身は変わりませんが、肩書は、大手企業勤めから学生に戻ってしまいますし、まさに「大きな目標に挑戦する直前」に結婚を望んだのです。

マッチングしたのは自立した看護師の女性で、「彼の夢を応援したい。そのためなら、学生の間は自分が家計を支えられる」と言いました。彼女のお母様は、初めは「大学院の間は収入ゼロになってしまうなんて大丈夫?」と、やはり心配されていました。しかし、彼女が彼の将来性を説明して、無事に成婚しました。彼はその後みごと開業され、年収3000万円超となり、ふたりで幸せな結婚生活を歩んでいらっしゃいます。

結婚相談所代表・恋愛・婚活ジャーナリスト 植草美幸

千葉県出身。青山学院大学卒業。結婚相談所マリーミー代表、恋愛・婚活アドバイザー。1995年に、アパレル業界に特化した人材派遣会社、株式会社エムエスピーを創業。そこで培ったコーディネート力を活かし、2009年、結婚相談所マリーミーをスタート。以後10年以上にわたり年間約1,000組の恋愛・結婚に対するアドバイスを行い、業界平均15%と言われる成婚率において、約80%の成婚率(※)を記録している。『結婚の技術』『婚活リベンジ!』など、著書は計14冊。メディア出演の他、地方自治体をはじめとした講演依頼も多数。(※) 成婚退会者数÷全体退会者数で算出。

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