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早実出身ルーキーの野村大樹、初公式戦で初球タイムリーの上々デビュー!

田尻耕太郎スポーツライター
初球タイムリーの上々デビュー

松本が5回1失点で2勝目

3月24日、ソフトバンクはウエスタン・リーグで阪神と対戦した。

【3月24日 ウエスタン・リーグ タマスタ筑後 2,544人】

阪神     010000000 1

ソフトバンク 00002421× 9

<バッテリー>

【T】●望月(0勝1敗)、牧、石井、歳内、呂――長坂、片山

【H】○松本(2勝0敗)、板東、吉住、二保――九鬼、堀内

<本塁打>

なし

<戦評>

 タマスタ筑後の開幕シリーズ。前日の三森のサヨナラ弾に続き、この日は快勝して3連戦を2勝1敗で勝ち越した。

 序盤に先制されたが、5回に九鬼の安打を足がかりに作ったチャンスから相手バッテリーミスなどで逆転に成功。6回には公式戦初打点となる田城の2点タイムリーや代打・美間の適時二塁打など4点を追加。7回にも九鬼の2点タイムリーでダメ押しした。8回の1点は野村のタイムリーだった。

 先発した松本が5回1失点(自責0)と好投して自身2連勝。板東が2番手で登板して2回無失点。初公式戦マウンドで上々の結果を残した。(了)

D3位野村大樹は練習の虫

 早実で高校通算68本塁打を記録して、ドラフト3位でホークスに入団してきた野村大樹。

 未来のスラッガー候補がこの日、初めての公式戦に出場し、プロ初打席の初球でいきなりタイムリーを放ってみせた。代走から出場し「4番DH」に座った。迎えた8回、1アウト一、二塁で打順が巡ってきた。「しっかり振り負けないよう、準備もして打席に立ちました」。真っ直ぐに意識を置いていたが、甘いスライダーにしっかり反応。レフト前へクリーンヒットを運んだ。

「練習の時から、1スイング1スイング甘い球は逃さないように意識しながら振っているつもりです。たとえばこの100回は真っ直ぐ待ちの変化球対応を意識したり、次の100回はインコース目つけの外の球を考えて振ったりしています」

 とにかく練習熱心。入寮した際に「すぐ隣に室内練習場があって、24時間タダのバッティングセンターがあるような感じ。活躍出来なかったら言い訳できない環境です」と言った男だ。宮崎キャンプでも時間を見つければ打撃マシンのところに向かってバットを振り、先輩より先の宿舎に戻ったら部屋でも素振りをした。

中学時代にチームメイトだった藤原、小園を意識

 18歳ルーキーだが、「支配下で獲ってもらったし、1年目から1軍、そしてレギュラーを目指していく立場です」ときっぱり言う。同期入団の広島小園やロッテ藤原がすでにオープン戦で活躍しているのも刺激になっている。

「中学の時、枚方ボーイズで1番藤原、2番小園、そして3番が僕でした。中日の根尾もホームランを打っていたし、花咲徳栄から日ハムに入った野村もイースタンで一発打っていましたよね」

 ベテランの長谷川勇也が「今の若手は……」と苦言を呈し、筆者もそれに同調したが、この野村に関してはまったく当てはまらない。本当に楽しみなルーキーがホークスにやって来て、真のスタートを切った。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。「Number web」でのコラム連載のほかデイリースポーツ新聞社特約記者も務める。2024年、46歳でホークス取材歴23年に。 また、毎年1月には数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。

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