手を抜く為に一生懸命考えて努力する
体を休める為には頭を使わねばならない
私は無農薬・無肥料のいわゆる自然農で野菜などを栽培していますがその時に常に考えているのが、
『いかにほったらかしに出来るか?』
『どれだけ手を抜いて野菜を育てられるか?』
『どれだけお金も掛けずにやれるか?』
です。
…と、こんなこと言うと、ただのナマケモノに思われちゃうかもしれませんが、
それを実現するには色々試してみないとわからないので結果的には頑張っちゃってるんです。
ビニールマルチや化学肥料、有機肥料、農薬や除草剤など、現代の効果的な資材も使わずにやるので、むしろ手を掛けずにほったらかして野菜を上手く育てる方が難しいくらいです。
それでも、土が育ってきて、野菜ごとの本来の旬に合ったタイミングで種蒔きをして、草に埋もれないようにしてあげればけっこう育ちます。
本を読んで勉強したことを自分なりに実践して、その土地や土の状態に合わせた畝の形や配置、栽培する野菜の種類などを色々試して、その積み重ねが感覚となってわかってきます。
最初の頃は失敗ばかりでしたが、今では(全ての野菜でとはいきませんが)
種を蒔いて踏んづけて放っておくだけ
というやり方でも野菜を育てて収穫できるようになってきました。
↓夏野菜の中ではオクラが踏み付け種蒔きに適していて、耕していない畝に種を蒔いて土を被せて踏んづけておくだけで、あとは草取りさえしておけばどんどん実るようになりました。
トマト、ナス、ピーマンなどの夏野菜はまだそうは生きませんが、自家採種したタネから苗を育てて畑に植えたらあとは草取りと支柱を立てるなどの手入れくらいで、肥料も農薬も使わずに良く出来ます。
今年は雨がよく降るおかげでトマト以外の野菜たちが元気です。
大きくなってきた夏野菜の手入れは通路にはみ出した枝を切る程度。
ピーマンは少し気温が下がり始める今からがボコボコ収穫できるシーズンです。
最初は『誰にでもやれる農法』を編み出そうとしてた
お金を掛けずにやれるから
『誰でもやれる農業のやり方にできる』
と思っていたのだけれど、7年くらい経ったときに、
お金は掛けずにやれるけれど、
『誰でも出来るやり方ではない』ということ。
むしろ、農薬や肥料、その他資材や機械、ビニールハウスなどの設備や資材の購入にお金は掛かるけれど、やり方が確立されている慣行農法の方が誰でもやれるかもしれない。
もちろん、その中で更に収穫量を増やしたり、味を良くしたり、天候に左右されずに安定生産したり、使用する肥料や農薬などにかける費用を減らしていくなど、農家さんは日々努力されているので慣行農法が簡単だというわけではありません。商業栽培に適したノウハウがある程度出来ているということです。
自然農も、ただやるだけなら誰でも出来ます。
しかし、自然農で野菜をしっかり収穫できるほどに育てるとなると難しくなってきて、更に販売する、市場に出荷する程に品質を安定させて栽培するとなると至難のワザとなります。
なので、自然農と慣行農法はどちらも野菜を育てると言うこと自体は同じですが、何のために育てるかという目的の部分次第でどちらが適しているのかが変わってきます。
このことが、育てる側でも食べる側でもイマイチ理解されていない為に、就農にしても野菜の購入にしてもミスマッチが起きやすくなる原因なんじゃ無いかと思います。
あ、ナスはやっぱり日本の黒紫色のナスが美味いです(^q^)
愛知本長ナスをほうろく油をひいた思いのフライパンで両面じっくり焼いて、果肉がとろけたところに醤油と鰹節。ナスの甘味と風味をしっかり感じられてとても美味しいですよ。