Yahoo!ニュース

若手選手の“トレーニング研修会” 阪神タイガース 

岡本育子フリーアナウンサー、フリーライター

きのう19日、久しぶりに鳴尾浜へ行ってきました。しばらく続いていた強烈な風が止み、日差しのあるうちはポカポカ。ここ数日を思えば本当に過ごしやすかったですねえ。強化指定選手以外に(全員ではありませんが)榎田投手、秋山投手、小嶋投手、鶴投手、玉置投手、小宮山選手、岡崎選手、黒瀬選手、荒木選手、柴田選手、加えて寮生の岩本投手、原口選手らがトレーニングをしていました。もと中日の森越選手、DeNAの佐村(トラヴィス)投手もいて、やはり寒さが緩んだおかげで立ち話に応じてくれて助かります!

森越選手は12日に虎風荘へ引っ越してきて、14日から鳴尾浜で自主トレ中。改めて名刺を渡して挨拶をしたところ「これから、よろしくお願いします」と丁寧に頭を下げていただきました。そのあと「でも私はファーム専門の取材なので、あまり会わない方がいいかも」と言ったら、即座に「あ、今までありがとうございました!」と森越選手。いいなあ、関西人顔負けのリアクション。何の心配もありませんね。

室内練習場で打ち込んだ北條選手(左)と横田選手。
室内練習場で打ち込んだ北條選手(左)と横田選手。
「お、パーマ?」と言ったら照れまくりの北條選手。後姿なら撮影OKのポーズです。
「お、パーマ?」と言ったら照れまくりの北條選手。後姿なら撮影OKのポーズです。

そんな穏やかな鳴尾浜の午後から一転、きょうは本降りの雨です。今月1日から行われてきた3年目までの指定選手による強化練習は、きょう20日をもって終了。岩貞投手はきのうの夕方、一足先に鳴尾浜を離れています。他の寮に住む選手たちも帰省準備に余念がなく、きのうは金田投手や陽川選手が車に多くの荷物を積み込んでいました。きょうはもう速攻で帰っていったことでしょう。特にルーキーたちは。でも24日まで寮が開いているため、まだ残ってトレーニングをする選手通ってくる選手ももちろんいます。練習の虫ナンバーワンの原口選手は23日までいると言っていました。

オフに備えてトレーニング研修会

きのうのお昼すぎから、選手たちは寮の建物に入り“研修”を受けたようです。担当した権田トレーナーは「強化指定選手と(佐村)トラヴィス選手の計12人で、全員揃うのがきょうまでということだったから。2階のミーティングルームで約1時間、野球だけでなくトレーニング全般において、この1年を振り返ったんです。それぞれ、課題にすることや取り組んでよかったこと、これから注意していくことなどを話しました。あとはテーマを与えて1分間スピーチもしたんですよ。みんな60秒で、ちゃんと話していて素晴らしかった!」と笑顔がこぼれます。

また11月24日にやった体力測定の結果を踏まえて、1人1人への総評もあったとか。「昨年の藤浪くんはすべての項目で平均以上、おまけに野手のスイングメニューも“やっていいですか?”と挑戦してトップクラスの数字だった。それを今年は横田くんが上回っていきましたよ。野手の行う項目で、ほぼ全部チームトップです。もちろん29歳以下の選手しか受けていないので、30歳以上では上がいるかもしれませんけどね」と権田トレーナー。

その他に「年末年始の過ごし方を改めて伝えました。現状の体力を落とさないように、トレーニングはもちろん暴飲暴食はしない、インフルエンザに注意するといった話です。オフに体力を落としてしまっては、シーズン中にやってきた意味がないですからね。あとは来年の取り組み方」などの“講義”。いつもは、先日開催された新人研修会の中でやるものですが、ことしは別になったわけですね。権田トレーナーいわく「新人研修会だと1年目の選手だけになるので、ことしは強化指定選手みんなで行いました」とのことです。

「脱がなくてもスゴイ」と言われたい

その研修後、北條選手と室内練習場でバッティングをしていた横田選手にも話を聞きました。トップだったのはどんな項目?「7、8種目あった中で垂直跳びと背筋と、もう1つはこんなヤツです」とバットを持ったような形から体を左右に捻る動作を見せます。なんだろう?わからないので陽川選手に尋ねたものの「いや~名前は知らないです」というわけで…すみません。

「垂直跳びは78センチ。去年(12月8日、入団発表会前日)が80センチなので落ちましたね。でも背筋が220キロになった。去年は160くらい、いや170かな、180かも」と横田選手。どんどん数値が変化していきますけど(笑)。中を取って170キロにしておきましょうか。それでも1年で50キロアップってすごいですねえ!

しかし、なぜか不満げな表情で「まだまだですよ。全部MAXじゃないと。5段階評価の“5”も結構あったけど、3とか4とかもあるので。全部を5にしないとダメです。それが普通ですよね?」と逆に聞かれました。いや。普通かどうかは…十分だと思いますけど。「まだ体が細いです。下半身とか腕とか、もうちょっと大きくしたい。ユニホームを着ていてもゴツイと思われるくらいになりたいんですよ」

確かにアンダーシャツ1枚でいると、胸や背中の筋肉がすごいってのは一目瞭然。それが脱がなくてもわかるほどに、ということですね。じゃあ、そうなったら筋肉写真を撮らせてください。「会員限定っすよ。会員にならないと見せられません」。何の会員やねん!と笑ってしまいました。さしずめ“横田慎太郎・筋肉ファンクラブ”ってとこでしょうか。なお横田選手のルーキーイヤー回顧などは、後日たっぷり書かせていただきます。ご期待ください。

フリーアナウンサー、フリーライター

兵庫県加古川市出身。MBSラジオのプロ野球ナイター中継や『太田幸司のスポーツナウ』など、スポーツ番組にレギュラー出演したことが縁で阪神タイガースと関わって約40年。GAORAのウエスタンリーグ中継では実況にも挑戦。それからタイガースのファームを取材するようになり、はや30年が経ちました。2005年からスポニチのウェブサイトで連載していた『岡本育子の小虎日記』を新装開店。「ファームの母」と言われて数十年、母ではもう厚かましい年齢になってしまいましたが…1軍で活躍する選手の“小虎時代”や、これから1軍を目指す若虎、さらには退団後の元小虎たちの近況などもお伝えします。まだまだ母のつもりで!

岡本育子の最近の記事