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ダービーには出場しないが、ホームランは打つ。ゲレーロJr.が24本目。並んでいた大谷を1本リード

宇根夏樹ベースボール・ライター
ブラディミール・ゲレーロJr.(トロント・ブルージェイズ)Jun 23,2021(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 先日、「大谷翔平に続き、前回の優勝者がホームラン・ダービー出場を表明。連覇なら史上3人目」で書いたとおり、ブラディミール・ゲレーロJr.(トロント・ブルージェイズ)は、今年のホームラン・ダービーには出場しないようだ。

 けれども、故障が理由ではなく、試合には出場している。6月24日、ゲレーロJr.は2回裏にシーズン24本目のホームランを打ち、ア・リーグ本塁打ランキングの単独トップに再び立った。ナ・リーグの選手を含めても、単独1位だ。6月20日から、ゲレーロJr.とともにトップに並んでいた大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は、この日、試合がなかった。

 2人のホームランの差は、1本に過ぎない。6月14日の時点では、ゲレーロJr.が22本、大谷は17本。5本の差がついていた。だが、15~20日は、それぞれ1本と6本。大谷がホームランを量産し、ゲレーロJr.に追いついた。6月のホームランは、どちらもここまで8本だ。

 また、ア・リーグでは、マット・オルソン(オークランド・アスレティックス)とアドリス・ガルシア(テキサス・レンジャーズ)も、ホームランを20本ずつ打っている。ガルシアは、5月27日から6月16日まで17試合続けてホームランがなく、66打数16安打(打率.242)で長打は二塁打2本のみと「停滞」していたものの、6月18日と20日のホームランに続き、23日は2打席連続。勢いを取り戻している。

 ア・リーグでゲレーロJr.と5本差以内の選手は、大谷、オルソン、ガルシアの3人だが、彼らを含め、15本以上のホームランを打ち、ゲレーロJr.との差が10本未満の選手は、15人を数える。そのなかには、ともに16本のネルソン・クルーズ(ミネソタ・ツインズ)とアーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)もいる。クルーズは2014年(40本)、ジャッジは2017年(52年)に本塁打王を獲得した。

 なお、エンジェルスでは、2位の大谷だけでなく、ジャレッド・ウォルシュが18本のホームランを打ち、5位タイに位置している。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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