詐欺?エアコンの工事費用が高すぎるのはなぜ?
関東地方は梅雨明けを迎え35度を超える猛暑日も増えてきました。そんな季節に活躍するのはエアコンです。
しかし、「買い換えた際に非常に高い工事費用がかかった」「見積もりをしたら数万円の工事費用がかかると言われた」などエアコンの工事費用に関するトラブル等が多くなってきます。
ということで、今回はエアコンの工事費用についてご紹介したいと思います。
数万円かかるのは普通?
エアコンの工事費用で数万円かかるとお客様に伝えると「高すぎる」「そんなにかかるわけがない」等の声をよく聞きます。
実際に工事費用が数万円かかる事は、非常によくあることで、家電量販店で働いていた筆者にとって数万円かかる事は普通のことです。
ただ、一般の人にとってはやはり高く感じてしまうもの、それでは工事費用がなぜ高いのかについて理由を挙げてみます。
エアコンの工事費用が高い理由
特殊工事が多い
特殊工事とは、エアコンの室外機を屋根の上に置いたり、壁に取り付けたり、二台の室外機を重ねたり。そういったものが室外機を置く場所による特殊工事です。他にもマンション等でよくあるのが配管を壁の中に入れる隠蔽配管、エアコンの配管を部屋の天井などを通して外に出す場合もあります。
また、コンセントの種類によっても、エアコンの取り付けができるできないが変わるので、工事が必要になることがあります。
コンセント関連では、専用回路と言って、エアコン専用のコンセントをブレーカーから引き込む必要が出てくる場合があります。
エアコンの設置場所やブレーカーの位置、ブレーカーの空きがあるかなどによって金額が大きく変わってきて、費用の目安としては15,000円前後から3〜40,000円かかることが多いです。
このような特殊工事が非常に多い家では、工事費用が多くかかることがあります。
前の経験と比べてる
標準工事が可能な家から隠蔽配管のマンションに引っ越したり、別な部屋のエアコンを買ったりと、場所が違えば工事費用は変わります。
前はかからなかったのに今回かかるなんておかしい!などという人がいますが、場所が変われば工事方法などが変わるので金額は変わって当然です。
繁忙期に頼んでいる
エアコンは7〜8月が最も売れる時期で、設置を急ぐ人も多いことから工事費用が高くなるケースがあります。ダイナミックプライシングと呼ばれるもので、繁忙期に高く、閑散期に安く価格を設定するものです。
ホテルの宿泊費や飛行機のチケット代と同じ原理です。
夏は工事が増えて忙しいので高くすることで、閑散期に安く工事を依頼できるようにして、繁忙期の工事の空きを増やすものです。
真夏に壊れて急いで買う場合、繁忙期価格というものになる場合があります。
ルールを知らない
「今エアコンが付いているから工事なしで付けれる」と言った声をよく聞きますが、それも正しくありません。
例えば、以前まではエアコン用の高い場所にあるコンセントが2つ口でも取り付けられたり、エアコン専用ではないコンセントから延長してつけられたものもあります。
しかし、今ではエアコン専用のコンセントが必要です。これは経済産業省のHPにて書いていますが、民間規格で決められたもので、出火などの事故を防ぐためのものです。
国で定められたものではないので、守る必要はないにしても、それで出火した時に責任を取りたい業者はいません。
取り付けのルールやエアコン本体も変わっていくので、知っておくべきは「今のルール」です。
安い業者に頼むのは賢い?
家電量販店でエアコン販売をしていると、「取り付けがそんなに高いなら自分で業者探す」などと言う人がいます。または知り合いにやってもらう人など。
もちろんそれはやっていただいても構いませんし、エアコンを取り付けること自体には資格などは要りません。要は誰でもできます。
しかし、それに付随する電気工事などは資格が必要です。電気工事の資格は、50代以上の人なら持っている人も意外と多いのでやれるなら自分でやればいいと思います。
ですが、先ほどのような今の規定を知らない人もいるので、もしものことがあると危険です。また、そういった取り付け業者や知り合いはその事故が起きても責任を取ることは少ないので何かあると大変です。
家電量販店などの大きな会社になると規定は厳しく、民間や個人では緩いですが責任の取り方も変わります。
一般に家電量販店で購入した方が基本の取り付け費用が含まれていることが多いので、安くなると思います。
また、他店で購入したエアコンは取り付けない家電量販店も多いので後から業者探しが大変になることもあるでしょう。
まとめ
ということでエアコンの工事費が高い理由を紹介してみました。
相場がわからない場合は家電量販店のホームページなどを見てみることをおすすめします!
最後に見積もりと実際の金額が違ったなどもよくある事ですが、お客様が話したことだけでは判断できない場合が多く、行ってみたら全然違うことも多いです。
設置状況も把握してない人が多いので、見積もりと実際の工事費が変わることはあるあるです。
室内機と室外機の写真などを撮って家電量販店に行くといいでしょう!