ミシェルも復帰のゴルフ全米女子プロ「韓国勢メジャー連勝」か、それとも?
ミシェル・ウィーが帰ってくる。6月20日からアメリカ・ミネソタ州のヘーゼルティン・ナショナルCCで開幕するアメリカ女子プロゴルフツアー(LPGA)のKPMG女子PGA選手権に出場するのだ。
今年3月に婚約し、4月には長引く右手の故障を理由にツアーからの無期限離脱を発表して多くのゴルフ・ファンたちも心配していたが、KPMG女子PGA選手権から復帰する。そのニュースは、韓国でも報じられている。
ミシェル・ウィーはハワイ生まれのハワイ育ちながら、両親が韓国人であることから韓国名(ウィ・ソンミ)も持ち、韓国でも「韓国系アメリカ人の天才女子プロゴルファー」として知られているためだ。
しかも、大会初日はニュージーランドのリディア・コ、オーストラリアのミンジー・リーと同組だという。
彼女たちも韓国をルーツにする韓国系女子ゴルファー。その先駆け的存在ともいえるミシェル・ウィーと、彼女のあとを続くように頭角を現した選手たちが同組になるということも韓国ではちょっとした話題になっている。
(参考記事:「実はあの美人プロもそうだった!!」世界で活躍する韓国系の女子ゴルファーたち)
ただ、多くの韓国メディアがLPGA今季メジャー第3戦となる今大会でも「テグッナンジャ(太極娘子)」の躍進を予想している。
その根拠はいくつかある。例えば今季LPGAのメジャー大会の優勝者だ。4月のANAインスピレーションではコ・ジンヨンが、6月の全米女子オープンではイ・ジョンウン6が優勝している。そうしたことから国営放送局のKBSも「LPGA三番目のメジャー大会優勝も韓国?」と報じているほどだ。
1998年に韓国人選手として初めて優勝した朴セリ(2002年、2006年にも優勝している)、2013年から2015年まで3連覇したパク・インビなど、過去の大会で多くの韓国人選手が優勝していることも期待が高まる理由だろう(そのため、韓国では全米女子プロゴルフ選手権と呼んだほうが今でもピンと来る)。
昨年はパク・ソンヒョンが、畑岡奈紗やユ・ソヨンとのプレーオフを制して自身初のLPGAメジャー優勝を成し遂げている。
以前本欄で韓国女子ゴルフの全米女子オープンでの強さを紹介したが、KPMG女子PGA選手権も“テグッナンジャ(太極娘子)”たちにとっては相性の良い大会というわけだ。
それに加えて今年の会場となるヘーゼルティン・ナショナルCCが韓国ゴルフ界にとって縁起が良い場所だという。
ヘーゼルティン・ナショナルCCでは10年前に男子メジャー大会であるPGMチャンピオンシップが行われたが、このときタイガー・ウッズを逆転優勝で下し、韓国男子ゴルフ初のメジャー制覇を成し遂げたのがヤン・ヨンウンだったということから、「約束の地」(『京畿日報』)と期待を膨らませている。
果たしてその期待と思惑通り、KPMG女子PGA選手権でも韓国勢が躍進するのか。前述した通り、前年度大会で惜しくもプレーオフで敗れた畑岡奈紗が念願のメジャー制覇を成し遂げるためにも、韓国勢がその前に立ちはだかる可能性は高いだろう。
ちなみに最近、その畑岡奈紗について、韓国女子ゴルフ界のレジェンドである朴セリに話を聞くことができた。朴セリは「畑岡選手の存在は知っているし、プレーも間近で見た。これまでの日本人選手にはないエネルギーを感じる」と高く評価していただけに、もしかするともしかするかもしれない。