サッカーは占いで変わる。「恐ろしいほど当たる」元芸人の占い師・Love Me Do
芸人としてキャリアをスタートさせ、現在は占い師、風水師として活動するLove Me Do(ラブミードゥー)さん(42)。これまで、サッカー女子日本代表・なでしこジャパンのドイツワールドカップでの優勝、ドナルド・トランプ氏の大統領就任など数多くの出来事を的中させ、横澤夏子さんら芸人仲間からも「恐ろしいほど当たる」と言われる存在となりました。新聞や雑誌での連載も多数抱え、過去に出した著書に数万円の値段が付くほど注目を集めていますが「自分ほど勉強した占い師はいないと思う●」と語りました。
サッカーがやりたくて芸人に
私が芸能界に入るきっかけはサッカーでした。子どもの頃からずっとサッカーをやっていて、昔、ジャッキー・チェンさんのサッカーチームと(明石家)さんまさんとか木梨(憲武)さんらがいる芸能人のサッカーチームの試合をテレビで放送していたんです。
当時はまだJリーグもないし、サッカーで世に出るというか、テレビでサッカーをやるには芸人になればいいんだと思いまして。なので、面白いことをやりたくて芸人になったわけではないので不純な動機なんですけど(笑)、それが芸人になるきっかけだったんです。
オネエキャラ、そして、占い
97年デビューで、当時、東京・渋谷公園通り劇場で活動をしていたんです。ただ、そこに関西の先輩芸人さんらも来られてネタをされるんですけど、全くレベルが違う。才能が違う。これは無理だとなりまして。
ただ、そんな同期にせよ、いったん入った吉本とかお笑いの世界から離れる勇気はなかった。どうしようと悩んでいたら、吉本の社員さんがアドバイスをくれまして。「オネエキャラならあるんじゃないか」と。
デビューから3年ほど経った2000年だったんですけど、当時はKABA.ちゃんがブレークした頃で、アドバイス通り、新宿二丁目のバーでアルバイトを始めまして。そして、ほどなくまたその社員さんから「オネエも視聴率取れるけど、もう一つ取れるのが占い。2つあったら完璧じゃないか」と言われまして。
占いの才能
ま、オネエキャラもそうですけど(笑)、普通は「いきなり占い?」ってなるかとも思うんですけど、意外とスッと入っていけたんですよね。というのは、今から思うとですけど、小学校の頃から前兆みたいなものがあって。塾で勉強している時に、記号問題を全く問題を読まずに答えていたんです。例えば、答えの選択肢が“ア”“イ”“ウ”“エ”とあるとすると、その4つの文字を頭の中でレースさせるんです。そして、どの文字が勝つか。勝った文字が答えなんです。そして、それが当たるんです。今から思うと、それは占いのトレーニングになっていたというか、もともとそういう素地みたいなものがあったんだなと。
そのうち、バーのお客さんがしっかりと重たい悩みを持ってくるようになりまして。最初は手相で占っていたんですけど、だんだんそれでは対応できなくなってきた。それと運良くいろいろな占いの先生と出会う機会がありまして。そこからあらゆる占いを教えてもらって、という感じですね。
占いもサッカーと同じようにうまい下手がある。そして、自分がやったすべてのものの中で一番才能があると思ったのが占いでした。あんまり言うと、自慢みたいになってしまうんですけど(笑)、本当に心底そう思ったんです。一緒に勉強している生徒さんたちと比べて、伸び方が違うんです。言ってる言葉が違うというか。占いのルールというか、基本に照らし合わせて、1+1=2というところまでは一緒。そこからそれをどう判断するのか。どういう言葉を用いて話をしていくかというか。そういうところはセンスなんですよね。ここがやっぱり芸人をやっていたからなのか、そこが他の人と違うなと思って。
自分ほど勉強した占い師はいない
つい最近まで15年くらいですかね、占いの先生が開いている私塾にいろいろと行って、これまで手相で5人。占星術6人。四柱推命で5人。風水で5人。それだけの先生に教えてもらいました。正直、本格的に占いをやっているプロでも、ここまで勉強している人はいないと思います。
もともとは芸人からスタートしたんですけど、今は芸人という意識は全くなくて、職業を尋ねられたら、占い師か風水師と答えています。ただ、そうなると、ある種の職業特性というか、困ったことも出てきまして。
何気なく「あ、そういえば、あいつと久しく会っていないな。久々にご飯でも行きたいな」と思って友達に連絡しても、向こうからしたら私から連絡があるだけで「おい、何か大きな災いとかが降りかかろうとしているのか…?」といぶかしがられるんです(笑)。私からは一切連絡できなくなりました。
占い師はアスリート
ただ、今は個人のこれからを占う鑑定はやらないようにしています。なので、仕事の中心は新聞や雑誌、ウエブで占いに関することを書く。本を出す。それがメインですね。というのもね、無理なんですよ。個人鑑定するというのは、本当に疲れるんです。
アスリートの世界と同じで、若くないとできないんですよ。目に見えない世界のエネルギーの話なので、人に理解されることはまずない。それもよく分かっているんですけど、事実、ま、例えば、その日に3~4人占ったとしますよね。じゃ、翌朝、もう起きられないんです。神経をすり減らしているというか、あるいは、運を吸い取られているというか。30代後半からは如実にしんどくなりました。だから、生き方を変えないとこれは無理だなと。
小学生の頃に塾で選択肢をレースさせる話をしましたけど、今から思うと、あれも感性と脳の動きがキレキレの子供の頃だからできたんです。今やろうと思っても、あれはできません。
サッカーと占い
そこで今後の軸として考えているのがサッカーと占いの融合なんです。最初にそれを強く意識したのは、2010年のワールドカップでフランス代表のレイモン・ドメネク監督が「さそり座がチームに何人もいたら衝突する」という理由でロベール・ピレス選手をメンバーから外したということが話題になったんですけど、そこで思ったんです。「超一流の人も本当に占いに頼るんだ。極限状態になったら運を大切にするんだ」ということを痛感しまして。
そこから、サッカーの試合を占うということを本格的に始めました。よく選手が「今日の試合は運が良かった」とか「本当にあのゴールが決まったのはラッキーだった」と言ったりしますけど、占いというのは、いわば運を数値化するということ。ここをもっとサッカーと関連付けていくことで、例えば、日本代表がワールドカップで優勝するためにはどうしたらいいのか。もちろん、スポーツですから、フィジカルや技術も絶対に必要なんですけど、運という要素もフル活用してチーム力を上げる。そんなことができるはずだと思ったんです。
今の目標は、2020年の東京オリンピックまでに「占星術でサッカーを変える」という本を出すことです。日本代表だったら、これまでフォワードにはほとんどふたご座の選手しかいない。ブラジルだったらおうし座が多いとか、いろいろな特性があるんです。その特性を生かして勝つ方法を見つける。なでしこジャンパンが優勝した時も、星座が左右対称のフォーメーションになっていて、非常に美しかったんです。だから、確信を持って優勝を断言していました。そういう視点をスポーツに生かして、ゆくゆくはヨーロッパのチームから占い担当としてオファーを受けられるようになりたいと思っています(笑)。
いろいろと大きなことをたくさん言わせてもらいましたけど、よく考えたら、一番何もかも見えていたのは、私に占いの道を進めた吉本の社員さんかもしれないですね(笑)。ま、もう一つのオネエキャラは途中で頓挫しましたけど…。
(撮影・中西正男)
■Love Me Do(らぶみーどぅー)
1975年10月11日生まれ。千葉県大網白里市出身。よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属。芸人としてキャリアをスタートさせ、デビュー3年目の頃に歳の時に働いていた新宿二丁目のバーで占いを学び始める。その後、あらゆる師匠のもとで本格的に占いを学び、手相、タロット、占星術、四柱推命、風水、九星術、易、人相占い、数秘術、ルーン占い、姓名判断などを習得。サッカー・なでしこジャパンのドイツワールドカップ優勝などサッカー関連の事象や芸人のブレーク、ドナルド・トランプ氏のアメリカ大統領選勝利など数多くの予言を的中させて注目される。小学生の頃から始めたサッカーへの造詣が深く、2012年にはJFA公認指導者ライセンス「C級コーチ」を取得している。 「3秒でわかる!手のひら手相術」など著書多数。9月11日には新刊「30歳で星座が変わる!アラサー星占い」が発売される。