「大雪に関する関東甲信地方気象情報」が発表に…南岸低気圧の雪が降るのはどこでいつ?予報士解説
2月2日夕方、気象庁から「大雪に関する関東甲信地方気象情報」の第1号が発表されました。
週明け2月5日から6日にかけて関東沿岸を低気圧が通るために発表されたものですが、雪はいつ・どこで降りそうなのでしょうか。
気象庁の言葉を噛み砕くと
気象庁発表の情報では、次のように書かれています。
山沿いや山地については、大雪になりそうだとストレートに書いているのに対し、都心を含む平地に関しては"条件が揃えば大雪の可能性"、という書きぶりです。
ただ、これは裏を返せば、大雪については「可能性」の段階だけれども、大雪にならずとも雪が降ること自体は普通にあり得るという意味に。
しかも実際に5日から6日の関東では、都心で雪が降ること自体はさほど不思議でないくらい、低い気温が予想されています。
地上付近まで低い気温
通常、テレビの天気予報では上空1500メートル付近の気温が表示され、その高さの気温がマイナス6度以下だと雪、それより高いと雨、という説明がされます。
ただ、都心の雪のように繊細な現象を扱うには、上空1500メートルは「高すぎ」で、もっと地面に近いところの気温を見る必要があります。
上図は上空500メートル付近、つまりスカイツリーのてっぺんよりやや低いくらいの高度の気温予想です。
南岸低気圧の雨雲・雪雲が関東付近にかかりそうな5日夜の時点で、都内はすっぽり0度以下という予想になっています。
もちろんこの図で0度以下なら必ず雪、とは言い切れませんが、たとえ警報級の大雪にならずとも雪が降ること自体は念頭に置いて準備しておいた方がよさそうです。
「警報級の大雪」とは?
実は、雪がどのくらい降ると大雪警報が出るのかは、場所によって異なります。
というのも、全国一律の基準にしてしまうと、新潟などの豪雪地帯では大雪警報が毎日出て都心では一度も出ない、ということなってしまうからです。
そこで、たとえば新潟県湯沢町の大雪警報基準は12時間降雪量60センチですが、東京23区では12時間10センチとなっています。
この量の雪が予想されるか、あるいは実際に降ったときに大雪警報が出るようになっているのです。
このように警報基準は地域ごとにオーダーメイドなので、その地域に大雪警報が出たということは「その地域にとっては大変な雪だ」と解釈してください。
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