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【京都市東山区】浄土宗開宗850年を記念して ゆかりの名宝が集結する特別展が京都国立博物館で開催

くまライター(京都市)

浄土宗の開祖である法然。2024年に浄土宗の開宗850年を迎えることを機に、京都国立博物館で10月8日(火)から特別展「法然と極楽浄土」が開催されます。7月1日には記者発表会が行われました。

法然と浄土宗

法然は美作(現在の岡山県)に生まれました。幼い頃に父が土地争いで殺されると、遺言によって出家し、比叡山延暦寺にのぼりました。

この時代は、釈迦が亡くなって2000年たつと始まるという末法の世で、繰り返される内乱や災害・疫病によって世は乱れていました。法然はどうすれば人々を救うことができるのか悩みます。

やがて、中国・唐の阿弥陀仏信仰者である善導(ぜんどう)の教えに接した法然は、自分自身の力だけでなく「南無阿弥陀仏」と唱えることによって誰もが等しく阿弥陀仏に救われると説く「専修念仏」の教えを唱え、浄土宗を開きました。

2024年は浄土宗が開かれてから850年になります。

特別展「法然と極楽浄土」

浄土宗開宗850年を記念して開催される特別展「法然と極楽浄土」は、法然による浄土宗の立教開宗からの浄土宗850年の歴史を、全国の浄土宗寺院が所蔵する貴重な名宝の数々によってたどります。

今回の特別展は3会場による巡回で、すでに東京では東京国立博物館で4月16日から6月9日までの会期を終え、京都では京都国立博物館で10月8日(火)から12月1日(日)まで、九州国立博物館で2025年10月7日から11月30日まで開催されます。

京都会場の見どころ

法然は生涯の多くを京都ですごし、浄土宗の本山級の寺院は京都に多くが集中しています。

京都会場では全国の名宝だけでなく、京都に伝わる数多くの名宝が出品されます。その数、なんと国宝6件、重要文化財66件を含む総数156件。京都会場だけの作品は42件。巡回3会場中、最多の出品数です。

京都国立博物館

会場の京都国立博物館は、1897年(明治30年)に帝国京都博物館として開館。京都の国立博物館として、日本や東洋の古美術品や考古資料など、所蔵品・寄託品あわせて約14,600件の文化財を収蔵しています。

7月1日(月)には、会場である京都国立博物館で特別展「法然と極楽浄土」の記者発表が行われました。

国宝「法然上人絵伝」

特別展「法然と極楽浄土」の開催は10月8日(火)からですが、現在、京都国立博物館の名品ギャラリー(平常展示)では、知恩院秘蔵の国宝「法然上人絵伝」(法然上人行状絵図)のうち、あまり公開される機会のない巻第2、巻第18、巻第38が展示されています(特別展での展示はありません)。

京都国立博物館 平成知新館では、今年が豊臣秀次の430回忌となるのを機に、京都市中京区の瑞泉寺が所蔵する秀次一族に関わる作品を中心寺宝を紹介する「豊臣秀次と瑞泉寺」が開催されています(8月4日(日)まで)。

また、重要文化財である「縹糸威胴丸」(はなだいとおどしどうまる)が修理を終え、完成記念として特別公開されています(8月4日(日)まで)。

これらもあわせてどうぞ。

特別展「法然と極楽浄土」は10月8日(火)から12月1日(日)までの開催。京都には浄土宗の本山級の寺院が集中しているので、本展を鑑賞してから秋の浄土宗寺院めぐりもいいですね。

特別展「法然と極楽浄土」
会場/京都国立博物館 平成知新館
会期/2024年10月8日(火)〜12月1日(日)
   前期:10月8日(火)〜11月4日(月・休)
   後期:11月6日(水)〜12月1日(日)
開館時間/9:00〜17:30
     ※金曜日は20:00まで
     ※入館は各閉館の30分前まで
休館日/月曜日(10月4日(月・祝)・11月4日(月・休)は開館、10月15日(火)・11月5日(火)は休館)
観覧料/一般 1,800円、大学生 1,200円、高校生 700円
Webサイトはこちら

ライター(京都市)

大阪生まれの大阪育ち、京都在住のライター・DTPデザイナー・イラストレーターです。京都の情報誌を経てフリーランスになりました。よろしゅうおたのもうします。

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