オートバイのあれこれ『エディ・ローソン×空冷Z=緑の角Z!』
全国1,000万人のバイク好きたちへ送るこのコーナー。
今日は『エディ・ローソン×空冷Z=緑の角Z!』をテーマにお話ししようと思います。
国産絶版バイクの中でも、とくに高い人気を誇るカワサキの空冷Z系モデル。
1972年(昭和47年)デビューの『900SUPER4』(Z1)に始まり、最終世代となる『GPz』シリーズに至るまで、いろいろな空冷Zが現れては消えていったわけですが、その系譜において唯一レーシングマシン由来のZがありました。
『Z1000R』です(北米仕様は『KZ1000R』)。
Z1000Rは、アメリカ人レーサーのエディ・ローソン氏がレース仕様の『Z1000J』とともにAMAスーパーバイク選手権(ロードレース全米選手権)のチャンピオンを獲得したことを記念して生み出されたZです。
ローソン氏が駆ったマシンをモチーフに作られたことから、「ローソンレプリカ」として有名になりました。
Z1000Rの車両ディテールを私なりにひと言で表すと、「Z1000Jの特別仕様車」という言い方になります。
もう少しだけ説明を付け足すと、Z1000Jを「ローソン号」風に仕立てたのがZ1000Rということ。
ビキニカウルが付いていたり、車体色にライムグリーンが採用されていたりと、外観的にはZ1000Jと異なるイメージですが、エンジンやフレームといった走りにまつわる基本フォーマットはZ1000Jとほぼ同じです。
Z1000R特有の仕様としては、カーカー製の集合管マフラー、リザーバータンク付きのリヤショックユニット、段付きのシートなどが挙げられます。
空冷Zの系譜において、市販車からレーサー車両が作られるというのはZ1の頃から行われていましたが、レーサー車両が題材となって開発されたZはこのZ1000Rを除いて他に無く、そういう意味では、Z1000Rは異色のZといえるかもしれません。
画像引用元:川崎重工