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関東など広く天気回復も九州は再び雨に…週明けは暑さレベルアップ&梅雨が次のステージに:気象予報士解説

植松愛実気象予報士・防災士・野菜ソムリエ
29日9時の予想天気図(気象庁HPより)。九州や太平洋沿岸に前線がかかる。

29日は広い範囲で日差しが戻り、最高気温が30度以上の真夏日となるところが多くなりそうですが、九州では再び雨が強まりそうです。
九州ではすでに、6月1か月分の平年の降水量の1.5倍ほどの雨が降っているところもあり、いつも以上に慎重に行動するようにしてください。

東~北日本は広く晴天、西日本も一時回復

29日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。
29日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。

29日は明け方までにいったん雨がやむところが多く、大雨となっている九州でも雨がやんだり弱まったりするところが多いでしょう。ただ、九州は夜にかけて再び雨となり、中国・四国でも一部降りそうです。

そのほかは関東の内陸で夕立が予想されている以外は広く晴れそうですが、かなり蒸し暑くなるでしょう。

来週は梅雨が次のステージに

週間予報(気象庁HPを元に作成)。
週間予報(気象庁HPを元に作成)。

気象予報士が「梅雨本番」や「梅雨末期」という状態を判断するとき、前線に流れ込む暖湿気の具合を見たり、前線の南にある太平洋高気圧の勢力を見たりします。来週はその太平洋高気圧が、例年の「梅雨末期」と同じくらいまで北に張り出す見通しになっていて、梅雨末期特有の強烈な蒸し暑さに見舞われるところが多くなりそうです。
東京都心では来週、32~33度の最高気温が連日予想されていますが、今年これまでにあった32~33度の日よりもさらに不快な蒸し暑さでしょう。

さらに、日本海側で雨の量が多くなりがちなのも特徴で、これまで九州南部や四国~東海といった太平洋側を中心に大雨になっていたのが、山陰や北陸~東北日本海側で降水量が増えるおそれがあります。

7月1日の大雨警報の可能性「早期警戒情報」(気象庁HPを元に作成)。最新の情報は必ず気象庁HPで確認を。
7月1日の大雨警報の可能性「早期警戒情報」(気象庁HPを元に作成)。最新の情報は必ず気象庁HPで確認を。

日本海側の地域のうち実際にどこの地域でもっとも雨が激しく降るのかはまだ予報に多少バラツキがありますが、気象庁は28日夕方の時点で「7月1日に東北日本海側で大雨のおそれがある」旨の情報を出しています
来週は日本海側で、今年の梅雨シーズンに入ってから最大の降水量となるような地域も出てくる可能性があり、早めのそなえと最新の情報の確認が必要です。

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気象予報士・防災士・野菜ソムリエ

気象予報士・防災士として講演・執筆を行う傍ら、野菜ソムリエ・食育インストラクター・薬膳マイスターとして出張料理人(一般家庭での作り置き代行)としても活動。NHK・民放各局で気象キャスターを歴任し、報道の現場や防災、気候変動・地球温暖化に関する最新情報にも詳しい。著書に『天気予報活用ハンドブック~四季から読み解く気象災害』(竹下愛実名義・共著)がある。

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