熊本地震救援に普天間基地のオスプレイが出動
4月14日に熊本県で震度7の大地震が発生、16日にも更なる地震が発生して被害が拡大し、日本政府は被災地救援の為に在日アメリカ軍の航空輸送支援を受け入れることを決めました。沖縄県のアメリカ海兵隊は本日17日夕方に普天間基地からMV-22オスプレイ4機を出発させており、山口県の岩国基地を経由して熊本県の被災地に向かいます。
この4機のオスプレイはフィリピンで訓練していた最中で、急いで普天間基地に戻り、その足で岩国基地に向かうというオスプレイの航続力の高さならではの機動展開を実施しています。これが通常のヘリコプターでは2日近くは遅れる事になっていたでしょう。
オスプレイはこれまでハイチ地震(2010年)、フィリピン台風(2013年)、ネパール地震(2015年)などの被災地救援に出動してきました。このうち普天間基地に配備されたオスプレイはフィリピンとネパールの救援に出動しています。普天間基地にオスプレイが配備されたのは2012年で、東日本大震災(2011年)には出動していません。東日本大震災の時は前任機のCH-46ヘリコプターが普天間基地から東北に向かいましたが、CH-46は速力が遅く航続距離が短く、到着まで何度も途中の空港で降りて給油を繰り返して移動だけで2日も掛かっています。これがオスプレイならば、数時間で到着することが可能でした。
今回の熊本地震救援では、フィリピンに居たオスプレイが普天間基地まで戻り(約1500km)、そのまま岩国基地に飛ぶ(約1000km)という、合計2500km近い移動を自力飛行で17日の当日中にこなしています。