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台風は備えられる災害。接近状況に応じた「やること」「やってはいけないこと」リスト

橋本淳司水ジャーナリスト。アクアスフィア・水教育研究所代表
いらすとや

 台風は事前に備えることができる災害です。備えによって被害を最小限に食い止められます。以下は接近状況に応じた行動チェックリストです。事前に対策しておきましょう。

台風発生前にやること

□ハザードマップ上に自宅の位置を記す

□避難所へ避難か、自宅で避難かを決定し、同居者と共有する

□避難所と経路を同居者と歩いて確認

□非常用品とリュックサックを用意する

台風接近3〜5日前にやること

□雨樋、側溝、排水溝を掃除

□屋根、塀、壁、窓などの点検と補強

□庭やベランダに飛んだり、倒れたりするものがないか確認

□近所の人とコミュニケーション

□情報を確認する

□断水に備えてポリタンクなどに水道水を確保する

台風接近2、3日前の行動チェックリスト

□家電を高所や2階に移動するなど浸水対策をする

□浴槽に水を張るなどしてトイレなどの生活用水を確保する(注)停電すると断水することも。

□非常用品をもう一度確認。避難所にいく場合、リュックサックに入れる

□情報を確認する

□携帯、スマホのフル充電を心がける

台風接近・避難時にやること

□台風、河川の増水、避難所の情報を確認する

□ガスの元栓を閉める、電気のブレーカーを落とす

□戸締りを確認する

□あらかじめ用意しておいた非常用品入りのリュックサックをもつ

□脱げない靴、作業靴、紐履などの紐をギュッと結んで、中に泥が入らないようにする(注)水かさが増しているときは長靴やサンダル履きだと脱げてしまうケースがある。

□足元を確認するために杖をもつ

□近所の人に声がけする


台風通過中にやること、やってはいけないこと

□情報を確認する

□外出しない。車で移動中に亡くなるケースが多い

□水のあるところに行かない(気になっても我慢する。亡くなるケースが多い

□低いところに行かない(低地、地下街、アンダーパスなど)

□山や丘を切り開いて作られた造形地、河川が山地から平野や盆地に移る扇状地に行かない


台風通過後にやること

□情報を確認する(雨が止んで上流から水がきて増水するケースがある。しばらくは自宅や避難所にとどまる)

□土砂災害に注意する

□復旧作業で必要なもの

 ・マスク(天気が回復してくると埃が舞う。粉塵よけ)

 ・ゴーグル(天気が回復してくると埃が舞う。粉塵よけ)

 ・軍手(ゴム製がよい)

 ・カッターナイフ、ドライバー

 ・厚手で大きめのゴミ袋(ものを入れて運ぶのに便利)

 ・油性の太マジック(流された所有物に名前を書く、連絡を取り合うなど)

 ・長靴やサンダルはぬげると足裏を負傷する恐れがあるので、作業靴か底のしっかりした靴がよい

参考にしながら落ち着いて行動してください。

水ジャーナリスト。アクアスフィア・水教育研究所代表

水問題やその解決方法を調査し、情報発信を行う。また、学校、自治体、企業などと連携し、水をテーマにした探究的な学びを行う。社会課題の解決に貢献した書き手として「Yahoo!ニュース個人オーサーアワード2019」受賞。現在、武蔵野大学客員教授、東京財団政策研究所「未来の水ビジョン」プログラム研究主幹、NPO法人地域水道支援センター理事。著書に『水辺のワンダー〜世界を歩いて未来を考えた』(文研出版)、『水道民営化で水はどうなる』(岩波書店)、『67億人の水』(日本経済新聞出版社)、『日本の地下水が危ない』(幻冬舎新書)、『100年後の水を守る〜水ジャーナリストの20年』(文研出版)などがある。

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