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決戦間近。WBCミドル級王者、ジャモール・チャーロに挑むセルゲイ・デレフヤンチェンコの言葉

林壮一ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
昨年10月5日、IBFミドル級王者決定戦でGGGと戦ったデレフヤンチェンコ(右)(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 2019年10月5日、セルゲイ・デレフヤンチェンコはGGGを相手にIBFミドル級王座決定戦のリングに立ち、0-3(112-115、112-115、113-114)で判定負けした。しかし、善戦が光ったと評価する関係者も多い。

 北京五輪出場後、ニューヨーク州ブルックリンに移り住んだこのウクライナ人ファイターは、2014年7月以来、米国のリングで戦って来た。現時点でのデレフヤンチェンコの戦績は13勝10KO2敗。これまでに2度、IBFミドル級タイトル空位決定戦のリングに上がり、共に判定で敗れている。1度目の相手はダニエル・ジェイコブス、2度目がGGGであった。

 来る26日、デレフヤンチェンコは、WBCミドル級チャンピオン、ジャモール・チャーロに挑戦する。

 ニュージャージー州のジムで最終調整中のデレフヤンチェンコが、試合の意気込みを語った。

 「ジャモール・チャーロにとって、俺はもっともタフな相手になるだろう。ヤツは俺のように足を使える選手と戦ったことが無い。俺はジャモールの過去の挑戦者よりも、クロスレンジで戦う。

 アマ時代の経験が、今の自分に活きている。プロ入り後も、他の選手とはキャリアの差を感じて来た。ボクサーとしての自分を完成させるのに、大きな要素となっている。全てを出し尽くして、チャーロからベルトを奪ってみせる!

 GGGとチャーロは全く違ったタイプ。でも、ジェイコブスとチャーロは似ている部分がある。チャーロの動きを想定して、様々な特徴のパートナーとのスパーリングを重ねた。お陰で非常にいい状態だ。チャーロ戦に向け、改善すべき点は改善し、周到に作戦を立てた。素晴らしい仕事をやり遂げるよ。

 過去の敗戦については考えず、序盤から行くつもりだ。俺のチームは常に前を向いているからな。早いラウンドで仕留めるつもりだ。もしKOを逃したとしても、ヤツを圧倒して判定勝ちするぜ。準備は万全だ」

 <3度目の正直>。デレフヤンチェンコはチャンピオンベルトを手に出来るか。

ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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