悲しみの心理学:悪いことだけでなく意味がある
あの激しい残暑も過ぎ去り、秋がやってきました。秋は、どこか物悲しい。そこで今日は、しっとりと、悲しみについて考えたいと思います。悲しみは悪いことばかりではなく、悲しみにも役割があるのです。
■カナシミ
2015年に公開された、ディズニー/ピクサー長編アニメーション20周年記念作品「インサイド・ヘッド」。一人の女の子ライリーの頭の中(インサイド・ヘッド)が、物語の舞台です。
「あたらしい命とともに、感情も生まれるの」。
最初は、ヨロコビとカナシミの二つの感情です。心理学的にいえば、快不快の感情。生まれたての赤ん坊には、プラスかマイナスか、快か不快の感情しかありません。
しかしすぐに、複雑な感情が生まれます。映画では、5つの感情が生まれ、この感情たちが頭の中の機械を操作することで、複雑な感情や行動が生まれる仕組みになっています。5つの感情には、それぞれ役割があります。
ヨロコビは、楽しい気持ちにさせ、積極的な行動を生みます。
イカリは、戦う時に必要です。
ムカムカは、嫌なものを遠ざけるために必要です。イカリを挑発するのも得意です。
ビビリは、不安や心配によって、慎重に危険を避けるために必要です。
カナシミの役割は、映画の中では秘密です。
映画の中で、カナシミは「私の役割は、わからないの」と悩みます。他の感情たちのようにライリーの役には立てないと落ち込むのです。
でも、悲しみなんてないほうがよいでしょうか。アニメ映画の中でも、カナシミの大切な役割が描かれることになりますが、ここでは悲しみの仕組み、悲しみの役割について、心理学から考えてみましょう。
<映画「インサイド・ヘッド」で学ぶ感情の心理学:これはあなたの物語>
■悲しみとは
悲しみは辛く苦しい感情です。けれども、悲しみをよけて通るわけにはいきません。人生に悲しみはつきものです。人生は、悲しみにあふれているかもしれません。
ある心理学者は、悲しみを生み出す最も基本的な原因は、「分離」「別れ」だと語っています。
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