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ジャッジの58本塁打、大谷の99長打、デラクルーズの218三振…歴代トップ10に入ったのは!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)Sep 15, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 アーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)は、2024年に、58本のホームランを打った。この本数は、シーズン記録の歴代12位タイに位置する。2022年の62本塁打は、歴代7位だ。

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 大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)の54本塁打は、歴代22位タイ。トップ20入りには2本足りなかったが、99長打と411塁打は、どちらも歴代16位タイだ。ジャッジの95長打は歴代34位タイ、392塁打は歴代42位タイ。両方とも、2022年の自身を上回った。

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 ジャッジと大谷のスタッツとは意味合いが異なるものの、シーズン記録のトップ20にとどまらず、トップ10にランクインした選手もいる。エリー・デラクルーズ(シンシナティ・レッズ)が喫した218三振は、歴代4番目の多さだ。2009年に223三振のマーク・レイノルズ、2012年に222三振のアダム・ダン、2016年に219三振のクリス・デービス――ファーストネームのイニシャルはC――に次ぐ。

 また、エジキール・トーバー(コロラド・ロッキーズ)の200三振は、歴代20位タイだ。トーバーについては、こちらで書いた。

「1シーズンに「200三振以上を喫して25四球未満」は史上初。テオスカーの記録を更新する」

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 デラクルーズは、2024年に、両リーグ最多の67盗塁も記録した。同じシーズンに盗塁王&三振王は、1901年以降のナ・リーグとア・リーグで5人目。それまでの4人は、1905年に59盗塁&84三振のビリー・マロニー、1905年に46盗塁&105三振のダニー・ホフマン、1911年に81盗塁&78三振のボブ・ベスチャー、1938年に27盗塁&97三振のフランキー・クロセッティだ。1905年の2人は、それぞれ、ナ・リーグとア・リーグでプレーした。デラクルーズは、1938年のクロセッティ以来、86年ぶりの「二冠」ということになる。

 大谷は、54本塁打だけでなく、59盗塁も両リーグ2位だ。ナ・リーグにおける順位は、本塁打が1位、盗塁は2位。同じシーズンに本塁打王&盗塁王なら、1903年に9本塁打&67盗塁のジミー・シェッカード、1909年に9本塁打&76盗塁のタイ・カッブ、1932年に38本塁打&20盗塁のチャック・クラインに続く、1901年以降の4人目だった。それを、デラクルーズに阻まれた、という見方もできる。

 なお、ライアン・ヘルズリー(セントルイス・カーディナルス)の49セーブは、歴代18位タイだ。ビニー・パスクィンティーノ(カンザスシティ・ロイヤルズ)の13犠飛(犠牲フライ)は、歴代23位タイ。あと1本多ければ、トップ20にランクインし、歴代14位タイに位置していた。

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 ヘルズリーは、2019~23年が35セーブ(22ホールド)、2024年は49セーブ(0ホールド)だ。パスクィンティーノの犠飛は、2022~23年が計133試合の558打席で3本、2024年は131試合の554打席で13本。どちらのスパンも本塁打は19本だが、2022~23年の52打点に対し、2024年は97打点を挙げた。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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