【京都市中京区】素朴な味わいが懐かしくて美味しい。夜な夜な幽霊が買いに来たという伝説の「幽霊子育飴」
京都生まれ京都育ち、生粋の京都人みやこです。
「慶長4年(1599年)、江村氏が妻を葬った後、数日経って土の中から赤ちゃんの泣き声が聞こえたので、掘り起こしてみると亡くなった妻が産んだ赤ちゃんが見つかりました。その当時、六道の辻にある飴屋さんに夜な夜な飴を買いに来る女性がいましたが、赤ちゃんが掘り起こされた後、その女性が飴を買いに来ることがなくなりました。きっと江村氏の妻が幽霊になって生まれた赤ちゃんを育てていたのだろう。」
落語にもなっている昔話ですが、幽霊が買いに来たといわれる飴屋さんが現在でも営業を続けていらっしゃいます。京都のお土産としても人気のお店ですが、京都に住んでいるとなかなか訪れることはありません。今回は幽霊が子供を育てたという飴を実際に食べてみました。
京阪電鉄「清水五条駅」から徒歩9分『みなとや幽霊子育飴本舗』。京都ではかなり有名なお店ですが、京都人の中には行ったことがないという方も多いのではないでしょうか。
こちらは実に450年以上も続く飴屋さん、戦国時代あたりから続くお店ですから、老舗という言葉に一際うるさい京都人でも老舗と認めざるを得ません。
店頭には冒頭でも紹介した、飴買い幽霊の伝説が手書きで書かれています。実は飴買い幽霊の伝説は京都だけではなく各地に伝わっています。
「幽霊子育飴」は1つ500円(税込)。たくさん入っていますので、それほど割高な印象は受けません。
さっそく購入いたしました。中には子育て飴の由来となったお話も入っています。
きれいな琥珀色の子育て飴。水飴と砂糖のみを原料とした昔ながらの味わい。氷砂糖のような優しい甘さでお茶菓子や小さなお子さんのおやつにもぴったり。その素朴な味わいはクセがなく、ついつい食べすぎてしまいます。
京都のお土産にも人気の幽霊子育飴ですが、一度食べるとまた食べたくなってしまいます。亡くなった後も自分のこどもを死なせまいと飴を買い与えていた、母親の深い愛情も感じられるそんな飴でした。気になる方はチェックしてくださいね。
みなとや幽霊子育飴本舗
〒605-0063
京都市東山区松原通大和大路東入2丁目轆轤町80番地の1
電話番号:075-561-0321
営業時間:10:00~16:00
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